釜石の日々

岩手県釜石市に移り住んで16年8ヶ月が過ぎ、三陸沿岸部の自然の豊かさに感動する毎日。

近づく実りの秋

2015-09-06 19:13:20 | 自然
お盆の初めからずっと不順な天候が続く。日射しの出たのはわずかに数日ばかりだ。それでもこの時期になると岩手では産直に果物が並ぶようになった。桃や梨、林檎、葡萄、栗などが安く売られている。岩手の豊かな自然はこうした果実も与えてくれる。昨日も轢かれたタヌキを見かけた。一昨日の朝には職場付近の甲子川沿いの細い道路に3頭の鹿も見かけた。川では鮎釣りの人たちの姿もある。自然が豊かに残された岩手は他の東北と同様に時代劇のいいロケ地ともなっている。昨年公開された『蜩ノ記(ひぐらしのき)』はオールロケで、その7割が遠野で撮影されている。また岩手ではないが同じ東北の山形県鶴岡市では藤沢周平原作の映画『蝉しぐれ(せみしぐれ)』が撮影されている。いずれもDVDで見たが、やはりこうした自然の豊かな地域が存分に映し出されている。それがまた時代の中に生きる人の精神を浮き彫りにしているようにも感じられる。こうした時代劇のロケ地として東北が使われることも、やはり東北の風景がその時代と変わらないものを今も残しているからだろう。そして、都会では見失われたものをこうした自然が人の前に映し出してくれるように思えてくる。
稲穂の上を飛ぶ赤トンボ