釜石の日々

岩手県釜石市に移り住んで16年8ヶ月が過ぎ、三陸沿岸部の自然の豊かさに感動する毎日。

釜石市

2008-08-23 09:33:07 | 自然
釜石市は人口4万。新日鉄の最盛期には10万人だったそうだ。今でも鉄の町と称するが面影しかない。鉄の歴史は江戸時代に遡る。地勢は山間を縫って東西に走る甲子川(かっしがわ)に沿ったわずかな平地に人が住む極めて土地の狭い街。ただ甲子川はこの地域の他の川同様アユ、ヤマメ、イワナをはじめ秋には鮭も遡上する。周囲の山には以前にも触れたが月の輪熊やニホンジカやエゾジカ、リスなど野生動物が住み、山の高原地帯にはいくつか馬や牛の牧場が散在する。山には海岸近くの風を利用した風力発電の白い羽根が立ち並ぶところがある。個人的には景観を害して好ましくない。山菜に恵まれ、秋には松茸まで獲れるそうだ。三陸沿岸部は松茸の産地だということをこちら来てはじめて知った。気候は春が非常に長いという感じ。なにしろウグイスが4月から8月まで鳴いている。そのため花は豊かに咲き、暑くならないで害虫が少ないためか花や葉っぱが非常にきれいだ。雨上がりには周囲の山々から水蒸気が立ち上り所によっては幻想的ですらある。アイヌ語の影響を受けていると言われる気仙語に近い言葉で、人柄は良く、優しい人たちが多い。岩手県は四国4県の広さがあり、その大半が山で北上川に沿った南北の内陸部と太平洋側の沿岸部は互いに孤立した感じでそれだけ特に沿岸部は交通が不便な分街の個性が良くも悪くも引き継がれている。冬など隣の遠野は雪が積もるが釜石は全くと言っていいほど雪が積もることがなく通勤が楽だ。トンネルを抜けるとそこは雪だったことが何度もあった。


太平洋に流れ込む甲子川沿いの街


釜石の市の花 海岸の岩場に咲くハマユリ(根浜海岸にて)