さる8月5日(日)17時すぎ、札幌地下鉄に乗車のとき、発車まえに保護棒に捕まるか座席に座ることができないうちに、いきなり足払いされたかともえ投げされたように、見事に飛ばされ、転倒しました。どこにぶつかったか、まったくわかりません。右コメカミの上から血が噴き出し、その止血のために、馬乗りになった女性が、ポケットテッシュをひとたばを左手ににぎり、私の右コメカミを押さえ、右手のゲンコツで私の両頬を叩き「私の声が聞こえますか」と必死で叫んでいました。
地下鉄は次の駅で停まり、私は担架に乗せられ、ホームに下ろされました。駅員が私を囲んでいました。その女性が立ち去ろうとして、駅員に囲まれ質問攻めにあっていました。私は「どこのだれで、何をしているひとですか」と叫びました。「名のることはできません」。瞬間、緊張がはしりました。「地獄で仏に助けられました。後から改めてお礼がしたい。だから名を教えてください」と懇願したのですが、「看護師です。勤め先の病院はいえません」と応え、人込みの中に消えてしまいました。
救急隊員がやって来て、いろんなこと聞かれたが、見た通りで、何が何だかわからないまま、有名な脳外科病院に、救急車で運ばれ、CT撮影、6針縫合され、翌日の通院、13日の抜糸、一年後の 通院を指示され、現在に至っています。
応急処置の看護師にはいまだに会っていないし、礼をしていません。あの見事な止血作業が無ければ、出血多量で私は死んでいたかもしれない、と脳外科の主治医に告げられました。私の返り血を浴びた、あの看護師にクリーニング代も払っていないことが、思い出すと、心がズキンズキンいたみます。
~寅~