戦前、日本は朝鮮を植民地支配しました。アジアへの侵略戦争を拡大しました。アメリカの真珠湾を攻撃し太平洋戦争へ突入しました。
1945年、東京空襲、広島の原爆投下、長崎の原爆投下、沖縄の地上戦、各地の空襲によって国土は焦土と化し、人命はバーベキューのように奪われました。
日本はポツダム宣言を受諾しました。そして天皇の玉音放送により日本は無条件降伏しました。
この戦争で日本人310万人、アジアで2000万人が犠牲になりました。
辛うじて、日本は「存立危機」をのがれました。軍部のエラ方には「一億総玉砕」を叫ぶ者がいたといわれますから、寅の親も犠牲になれば、この世に寅は存在しなかったでしょう。
日本は、平和憲法をつくり、その中で「不戦の誓い」をたてました。世界にたいして二度と戦争しないことを約束しました。だから日本は、世界に受け入れられた、と寅は考えています。
安倍首相と自公政権は、集団的自衛権行使を主眼とした戦争法案を国会に提出し衆院で自民党・公明党が強行採決しました。現在、参院で審議しています。あいまい、デタラメな安倍首相らの答弁のため、すでに77回も審議中断したそうです。
集団的自衛権行使とは、日本が海外で戦争できる国づくりすることですから、安倍首相と自公政権は「不戦の誓い」を破棄するつもりなのでしょうか?
戦前の好戦者どもが安倍首相と自公政権に乗り移ったとでも言うのでしょうか?
寅も、日本の進路を誤る戦争法案に、断固、反対します。
今なお、軍事基地の名で、アメリカに基地を提供しています。寅はこれをアメリカによる部分占領だと考えています。日本の米軍基地内で事故が発生しても日本の警察の捜査権は及びません。治外法権区域になります。また、ロシヤによって北方領土をもぎとられたままです。
戦前の軍国日本の人間の命について考えさせられます。
8月に入って、NHKラジオの深夜放送をききました。その中で満蒙開拓団の集団自決のことがとりあげられました。
1945年8月16日にそれは起きました。話す人はAさんです。
前日に玉音放送があって敗戦を知りました。Aさん等の入植地は母たちとその子どもたちの95人でした。父たちは招集によって戦地にいきました。当時Aさんは15歳の男児、少し年上のB少年は障碍者でした。
「敵に辱めを受けるくらいならみんなで死のう」ということになり、まず母がわが子の首を絞めて殺す、それが次々に行われ、母同士がヒモで首を絞め、Aさんも殺しの手伝いをしたそうです。こうして93人が死に、AさんとBさんの二人が生き残ったそうです。インタビューアが「そんな恐ろしいことに反対する人はいなかったのか」と聞くとAさんは「いなかった。そういう教育を受けたから」と応え、「どうして話す気になったのか」の問いに「戦争だけはしてはならない。話さずにあの世にいくこともできる。戦争だけはしてはならない、の気持ちが強くなったからだ」と、Aさん。
~寅~