2012年3月29日(木)の朝日新聞社説「増税法案了承 批判だけでは無責任だ」を読んであきれると同時に腹がたちました。この社説は、民主党の消費税増税法案が同党審査会で紛糾した結果、了承され翌30日に閣議決定されることに関して掲載されました。
「・・・もちろん、増税『慎重』派の主張に耳をかたむけるべき項目はたくさんある。政府は経済にも、むだの削減にも取り組なければならない。
ただ、これまでも『経済が好転してからだ』『むだを省いてからだ』と先送りを重ねてきた結果が、1千兆円に迫る借金の山なのである。・・・」(同社説の抜粋)
なんてことはない。もっと早くに消費税の増税をすべきだった。増税しなかったから借金の山ができた。と主張しているのです。
借金は自然にできるものではありません。しかし、まるで膨大な借金ができたのを、自然現象のようにみています。借金をつくった歴代政権の責任を問うことさえしていません。
朝日新聞は、新聞本来の姿勢を捨てて、増税勢力の一翼を担い、その推進力になっています。公平・中立を標榜するなら、マスメディアの世論調査においても消費税増税に反対の国民の声が圧倒的に多数を占めている現実を直視して、公平・中立の新聞の倫理を守るべきではありませんか。
社説を読んで朝日新聞は、まさか戦前のように大政翼賛的になって政権に対しても政治に対しても批判精神(魂)を投げ捨てドンドコドンドコ突き進み、国民を悪政の犠牲にするつもりですか? と指摘したいのです。