最近「アベ過ぎる」という言葉がはやっているそうな。インターネットで検索すると、女子高生の間で使われ始めたとか。他人の話が聞けない、聞かれたことに答えない&ごまかす。そんなときに▶若者言葉は本質をつく場合があります。マスメディアに映る首相の姿から連想したのでしょうが、なかなか鋭い。なにしろ、この間の国会でも野党からの指摘や批判に「アベ過ぎる」をいかんなく発揮しているのですから▶たとえば、アベノミクスの下でひろがる貧困と格差の問題。OECD加盟34カ国の中で日本の一人親家庭の子どもの貧困率は最悪ー。深刻さを具体的に示しながら認識をただした共産党・小池晃議員に「日本はかなり裕福」とまるで実態を見ない答弁▶実質賃金をめぐる民主党議員質問に “妻がパートで(月収)25万円” の例え話を持ち出したときもそう。あまりにも世間知らずな感覚を指摘されても、本人は「パートとは言っていない」「枝葉末節な議論だ」と居直る始末です▶一事が万事この調子。「挑戦」という言葉をちりばめた施政方針演説も、国民からの批判に耳をかさず自分のやりたいことだけを。感想を問われた志位委員長は「深刻な現実を全く見ようとしない自画自賛の演説」だと批判しました▶こんな話も。全国の「アベ」姓の人たちが困っている。アベを許さないなどと聞くたびにドキッとする。早く辞めてほしい、と。同じ姓をもつ人から嫌がれ、若者にも軽んじられるような首相。それも、気づかない?
以上の記事は2016年1月25日(月)しんぶん赤旗 コラム欄 潮流の
全文を掲載しました。寅の胸中をそっくり表現してくれているように思います。
~寅~