「東濃リニア通信」    <東濃リニアを考える会>

国土交通省がJR東海のリニア中央新幹線計画を認可しました。このとんでもない暴挙は、必ず歴史が証明します。

「東濃ウラン鉱床とリニア路線について調査計画」 (春日井リニアを問う会)

2016年01月27日 07時21分41秒 | 日記
 おはようございます。
 「春日井リニアを問う会」事務局の川本さんからのメールを紹介します。
 「東濃ウラン鉱床とリニア路線について調査計画」
         

◆ この調査活動の案内役をされるAさんの平成26年1月10日のリニア準備書に対する「多治見公聴会」の陳述の要旨です。
 公聴会の結果(多治見市会場)<公表用>
※本書は公表用のため、公述人の氏名は記載していません。
1 日時及び場所  平成26年1月10日(金) 午後6時30分~7時30分
             多治見市文化会館 2階 大会議室(多治見市十九田町2-8)
2 対象事業の名称 中央新幹線(東京都・名古屋市間)
3 公述人の陳述の要旨
(1)公述人A氏(多治見市)<資料配布>
 私の公述はリニアの問題と、ルート上のウラン鉱床の問題についてです。私が先程、紹介がありましたように2枚参考資料を用意してございますので、話の中でこの資料を使っていきたいと思います。
 まず、このウランの問題について、JRの準備書と見解書の主張についてその要旨はですね、「動力炉核燃料開発事業団の調査によって明らかにされた東濃ウラン鉱床を回避したルートだからウランやラドンガスの問題は生じないし、人体への影響もない。」というのが、JRの準備書と見解書に明らかにされている見解です。この見解について、私の意見を述べます。まず第一に、計画されているリニアの計画ルートがどこをどう通るのかについては、お手元の資料の1枚目の地図をご覧ください。これは準備書の中にある1頁です。右下に図の8-3-3-3東濃地域地質及び鉱床分布図と書かれています。この中で横の点線が計画されているリニアのルートです。そしてここにウラン鉱床の場所が記されています。まず日本最大のウラン鉱床だと言われている月吉鉱床が、横の点線と斜めに書かれたABという実線のところでですね、この点線の下のところにある、横にある程度面積がある鉱床が、これが日本最大のウラン鉱床と言われている「月吉鉱床」です。そして東濃ウラン鉱床群のなかで2番目に大きな鉱床が御嵩町次月にある「美佐野鉱床」で、これはこの図の中の斜めに入った線と交差している点線から少し上のところにあるのが、御嵩町の美佐野ウラン鉱床です。その上にさらに北側になりますが、「謡坂鉱床」があります。そして、日吉町には「松野鉱床」、「宿洞鉱床」、「平岩鉱床」、「深沢鉱床」という4つの、これはちいさな鉱床があります。これについて、JRはこのリニアのルートというのは東濃のウラン鉱床を回避して設定されているというふうに説明していますが、私はまさにこのルートというのは東濃ウラン鉱床群の中央部、真ん中を通っているというふうにみます。ここから私はですね、このルートとウラン鉱床がほとんど離れていなくて極めて隣接したところにリニアのルートが設定されていると捉えます。次にウランとラドンについてですね、基本的な問題としてウランとその壊変の過程で発生するラドンガスは人体に有害であるということです。これは世界保健機関WHOが2005 年に、ラドンは肺がんの主要な原因と警告しました。また、アメリカの環境保護庁はラドンに安全量はなく少しの被ばくでもがんになる危険性をもたらすという見解を明らかにしています。さらに掘削したウランが含まれるウラン残土の問題というのは半永久的に土壌汚染と大気汚染を引き起こします。これはウランが混ざった掘削残土はですね、その中にウランが含まれていることによって、ウランが壊変してラドンガスが出ます。このラドンガスは、ウランというのは非常に半減期が長い放射性物質です
ので、半永久的にラドンガスを出し続けるということで、このことは日本では、鳥取県と岡山県の境にある人形峠で長年問題となってきたことに明らかです。そういう意味でこれはJRも認識していると思いますけれども、ウランとラドンというのは人体や環境に有害な物質だということです。
 次にJRの主張の問題について、私はまず第一に岩石や土壌中に存在するカドミウム等8種類の重金属については5地点で現地調査をしています。これはJRの準備書を見れば明らかなのですけれども、5地点で現地調査をしているのにもかかわらず、ウランについては現地調査をまったくしていません。ただ、動燃の過去の調査の資料だけを、文献調査だけを行っていて現地調査をまったく行っていない中で、このルートを設定されているのがひとつの大きな問題だと思います。
 次にこのルートとウラン鉱床について、確かにウラン鉱床は回避していますけれども、ウラン鉱床に非常に隣接したところを通るという問題について、ウランやラドンの問題はないとJRは言っているわけですけれども、本当にそうなのかということを検証しました。その方法は、ルート上の4地点と月吉ウラン鉱床内の4地点で放射線量を測定し比較しました。それがお手元の資料の2枚目です。上に書かれたリニアルート上4地点の放射線量が①から④まで、瑞浪市日吉町南垣外の非常口付近、それから御嵩町次月、それから可児市の久々利大萱、それから多治見市大針町の4地点で測定しました。下は月吉鉱床内4地点での放射線量です。これは瑞浪市明世町月吉の月吉公民館裏、瑞浪市明世町月吉の正馬様洞、それから瑞浪市明世町戸狩の瑞浪超深地層研究所付近、それから土岐市泉町河合賤ヶ洞の東濃鉱山正門前で放射線量を測定しました。この結果からですね、ルート上4地点の放射線量は月吉鉱床内4地点の線量とほぼ同じであったことです。とりわけ瑞浪市日吉町南垣外と御嵩町次月の2地点の線量は高いということです。すなわちルート上においても月吉鉱床内と同程度のウランが存在し、掘削によるラドンガス問題が生じる恐れがあります。
 以上によりウラン鉱床を回避したリニアのルートでは、ウランやランドンガスの問題が生じないとするJRの主張には根拠がありません。これはJR自らがウランについての現地調査もしないで、安易にルートを設定したことに原因があります。こうした調査をするよう私は求めます。
 以上です。


 (Aさんが陳述に使用していた、準備書の図と説明文です。)
       

 (評価書の説明文と図です。)
       

 (ウラン鉱床等についての県民ネットの要請書に対する回答を受けての問答です。)
        

 ※ JR東海は工事着手前に、3キロ区間のみボーリング調査を行い自治体と住民に知らせると回答しています。
                           以  上
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