ヒヨちゃんが行く!

松本市在住「大平滋子」の写真と詩のブログ

2011-09-09 | アート



強張った
ツバサ

秋空に
突き抜けて

もう
羽ばたけないと
嘆息する

飛べないから
思いだけが
背を伸ばす



枯れていく
アジサイの花の
次第に白く
ますます
かたく

カラカラと
わたしの心を
閉じさせる

雨音

2011-09-06 | アート


もしも歌をうたえたら
あなたに届く気持ちが
あるかもしれないけど
わたしはおんちだから


空き缶を
庭に置き
ましょう

雨が降るたび
私に代わって
歌ってくれる

雨の日には
雨の日の歌

雨音は
あまく
切なく
とどく

震える心

2011-09-05 | アート



棘は
心の


あまりに
ハートが
おいしいから

秋になったら
マロングラッセ
栗きんとん
栗饅頭に
栗ご飯

はじけて
飛んで
あなたの心を
魅了する

土門拳

2011-09-04 | ざれごと日記



松本市美術館で「土門拳」を見てきました。

真実を写し撮るというフレーズが
たくさんありました。
報道という視線で、
肉薄する「生」を切り取りたかった
印象をもちました。

一番驚いたのは、
土門拳は1990年に没するまでの11年間、
意識がなかったことでした。
享年80歳。



写真家の 十一年の 夢を積む  
名もなき人の 生を寿ぎ



かつて、ボタ山で少年少女だった人も
壮年を終えようとしています。