ヒヨちゃんが行く!

松本市在住「大平滋子」の写真と詩のブログ

ある日の黄昏

2011-03-31 | ざれごと日記
ある日の黄昏でした

村のはずれのウサギどんが
村の真中のタヌキどんに
会いに行きました。

どんどん、森の道を行くと
タヌキどんがまき割をしているのが見えました。

オ~イ、タヌキどん。
ウサギどんは嬉しくなって
叫びました。
タヌキどんはそれに応えて手を振りました。

ところが黄昏の道は
歩けども
歩けども
いっこうに前に進まぬ困り道。
ようやくおうちに着いたときには
あたりはすっかり暗くなっていました。
さてはキツネにつままれたか。
あわてて考えるタヌキドンでした。

ご来場、ありがとうございました

2011-03-30 | アート
詩と写真「はな」
本日が最終日となりました。
たくさんのご訪問、
ありがとうございました。

明後日からは、
サンドアートの石田恵美さんの展示が始まります。
新しい風[new wind]と題された展示です。

新しい風が吹いたのは彼女なのか、
新しい風を感じたのか、
新しい風を感じてほしいのか、
楽しみです。



花ののちの風

花が育つのには
風がいるんだ

洋蘭育苗家が話します。

ゆれて揺られて
花開く
人生と同じ色の花が咲く

2011-03-28 | アート
時々
 心の 
  棘を
   抜く

   痛い
  棘の
 心に
響く





涙目
 赤く
  濡れ
   たら

   明日
  思え
 一片
の花




時々は遊んで
文字は記号としての
刺激も
持っているから

nazuna

2011-03-25 | アート
今年最初の
ナズナの花を見つけた

ナズナは白く
雪が舞いはじめた

あなたを知っていますと
遠来の客
このウェブを見ていると
語りだす

雪が降っていた
 写真家でエッセイストで画家で彫塑家でつり好きで
 あと、
 お父さんらしい、


ナズナが揺れた
春の雪に
黄昏の空

その先

2011-03-24 | アート
未来とは何かを
あなたは問うけれども
今日とは何かを
答えられない

緑が
目にまぶしくて

その先の未来に
ウインクしていた
曇天

些細な日常の
ちいさな逡巡に
戸惑っている間に

私ではなく
他の誰かと
歩みだしたと
南天の葉は
ウインクしていた

歩まないものを取り残し
今更走っても届かない未来に
あなたは消えていった

うたた寝のその先に
そんな夢を見た
 喪失を恐れる夢

歩いていく
歩いた先に
未来があると
そう信じているから
泣きながら
夢に誓ってみる

再びまどろむが
夢は見なかった

天上の模様

2011-03-23 | アート
雲が西から東へと
急速に流れて
どんどん形を変えていく

雲の
たくさんの呟きを
飲み込んで
空に川ができた

半透明の
きらめきは
寂しさだけを
呟いているわけじゃない

きれいだよ
素敵だよ
笑って
もっと って
東の国へと
流れ落ちていった

言葉

2011-03-22 | アート
媒体としての言葉は
それぞれの心の符号に
組み込まれ
新しい物語を
紡ぎだす

新しい芝を貼った公園の
芝草以前に居を構えていた水仙が
花のために背を伸ばす

芝が加わり
水仙の新しい物語
球根から湧き上がり
黄昏時を
紡ぎだす

花の行方

2011-03-21 | アート
花の行方を知りたくて
花の名前を尋ねれば
花は寡黙にうつむいて
尋ね人に
頬を染める

東京に桜が咲いたと
ある人のブログにあって
ぼろぼろ涙が出る
この春

何を思うか
花の咲く
花の行方を知りたくて
花に名前をつけたなら
そぼ降りだした雨に
涙がにじむ