ヒヨちゃんが行く!

松本市在住「大平滋子」の写真と詩のブログ

月遅れ

2012-03-30 | アート



平安朝
紙で模された
人型の

雛形と呼ばれた
めでるべきもの
人形の

祭りとなるは
江戸の事





平成に至りて
客寄せ人形
古式雛

冷めた
まなざし
信濃の国の
月遅れなる
雛のころ



※ 娘(愛娘)も明日からは京の人

小箱

2012-03-30 | アート




思い通りにいかないこと
とりあえず
小箱に詰めて
封をする



思い通りに
行かないから
あなたは
あなたらしさを
試すことが
できる



そう言い含めて
石鹸のバラを
小箱に飾る

何かを
きれいにするために
ちびていく石鹸
あなたも
あなたを
試している



今日の道標
乗り越る
きっとね

待っていて

ラナンキュラス

2012-03-29 | アート


















ラナンキュラスが
咲きました

春の陽気に誘われて
その日記を開きます

一ページ目 種でした
二ページ目 二葉でした
三ページ目 本葉でした
百ページ目 我が家に来ました

葉脈に水を蓄えるたび
思いで日記は膨らんで
とうとう丸い花になりました

大切な思いは欠かさず書きました
たくさん たくさん 書きました

まだまだ書きたいけれど
ラナンキュラスは少しだけ
年をとってしまいました

思い出を書きこんだ葉脈は
少し筋張って堅く細くなりました
真っ赤だった思いも
少しだけ色あせました

でもラナンキュラスは
あきらめませんでした

まだまだ 書きたいことはたくさんある
小鳥が鳴いたこと
風がそよいだこと
きれいねって言われたこと
大好きよって言われたこと
どれも 宝物ですから

風の強い夜になりました
もう開ききってしまった
ラナンキュラスの日記帳は
一枚一枚風に飛ばされていきました

舞い上がった日記は
もう あなたの手元に届いたでしょうか
最後のページに
幸せです ありがとう
と書かれていた
その日記は

うねる思い

2012-03-29 | アート


うだうだ
うだうだ

春なのに
うねる思い


ぐにゃぐにゃ
ぐにゃぐにゃ

それでも
ころがりこんだ
花だより

ときどきは
立ち止まって
振り返って

泣かないよぉと言いながら
泣いている
陽だまりの道
ひとりゆく

蛇足のオンパレード

2012-03-28 | アート




現代アートが大嫌い
力がないから 絵画の上に 鉛筆置いたり 絵具ぶちまけたり
分からないからアートだって
それって詭弁ならぬ 言い訳

力がないから あちらこちらでぺこぺこ お客にへつらって
見てください 買ってください その根性がいや

現代アートなんて わざわざ言うあたり
ほんとうは 実力がないと 宣言しているようなもの
そんなもの買って あんたね ただのゴミになるだけよ


とまあ
過激な人がいて そこまで言える あなたは偉い! と思う



力がなかったら
気を引くような 人を立ち止まらせるようなものを作らないで
どうするんだ

日本画なら日本画 油なら油 その世界だけで 
あんたを表現できるのかね

考えて 考えて 考えた末の 私を表す それがアートでしょう

枠なんか最初からないし 
枠があると思っている人が
わざわざ 現代アートってくくりをしているんでしょ 

誰が現代アートだと言おうと 言わまいと それは
言ったもんの勝手
作ったもんだって 勝手なわけ
でもね そこから伝わる何かがあれば
アートだよ
そういうもんじゃない この水かけ論義

とまあ
過激な知り合いもいて そこまで言える あなたは偉い! と思う




ただし
論に集中するあまり
「人でなし」呼ばわれしない程度にしておきます
表現は 勝った負けたじゃない と思うから

 




※ とある長電話の末に 思ったこと

線のようなもの

2012-03-28 | アート


点と点をつないで線になって

線と線と線をつないで面になって

面と面と面をつないで器になる



でもね いつだって直線とは限らないの

世の中 計算できない線だらけ



無数のグニュグニュの線のくせに

結びあったら

無数の喜び

まかふしぎ

サイド・ミラー

2012-03-28 | アート



前を向けとは
目が前しか見えない
からで

後ろが見たければ
サイド・ミラーに
目を凝らさなければ
いけない

それだって
前しか見えない
目の所産

だから
グルグルグルっと
回ってみた

ほんとうに
大切なもの
ほんとうの
わたしの目で
見たいから