ヒヨちゃんが行く!

松本市在住「大平滋子」の写真と詩のブログ

2011-10-31 | アート



耳を澄ませば
潮騒の
甘い時間

耳の記憶は
切なくも
甘い



今 なんて言ったの?



聞き返したときには
もう取り戻せないけど

それがゆえ

捕まえられた
その言葉は
潮騒になって
私の心を満たしていく

2011-10-30 | アート


耳を覆いたくなるような
悲しい知らせが
届いた

もう
あなたの
声が聞こえない

つれない雨が
降りしきる

降るなと望んでも
降り終るまで
降る雨の調べが

心の闇にも降り込んできた





※ 明後日、明々後日は お休みします 

2011-10-29 | アート



世界を見る窓口には
黒い闇が横たわっていて
そこに集められた光が
逆さまになって
画像を結んでる

その画像を
見えている世界から一番遠いはずの
頭の後ろで解析して

見ている

どこか世界が深遠に思えるのは
頭を突き抜けていく
光が強すぎたからに違いない
見えることが見えなくなり
見えないことが見え

それが
心の距離だと
あなたは言う

2011-10-28 | アート



まあ、よく尖がった鼻だこと
自慢に磨きがかかって
ピカピカだわ

トナカイだって
目を回す
イルミネーションのよう

ちょっと先を
削ってあげましょう
流血の事態は
必死?
その下に血が流れていたらね








※ けっして私生活を書いたものではありませんから、くれぐれもお間違いのないように

くちびる

2011-10-27 | アート



くちびるを
意識するのは
それを
噛むとき

悔しいときの
くちびるは
ひしゃげて
所在なげだけど





決意を
定めた日の
くちびるは
硬い






神様きっと応援してくれるよね
街灯にだってちいさな虹がかかった

風の音

2011-10-26 | アート



風の音を数えていたら
むかしの言葉が
蘇ってきたらしい

過去は
どうしようもなく朧なのに
どうしようもなく鮮やかに
今を彩る意味に変わる

過去は変えられないのに
過去は形を変えて
今に意味を与えてしまう

風よ吹け
もっと吹け
今日を過去にもって行け

未来へ

2011-10-25 | アート



アートクラフトフェスティバル 本日終了しました。
たくさんのご来場をたまわり
誠にありがとうございました。
また来年、お会いできるように研鑽を積みたいと思います。
どうぞ、よろしくお願いいたします。

さて、遅くなりましたが、以下、本日の詩です。





立ち止まって
目を凝らした

ちいさな、ちいさな、ちいさな
光の気配がした


光のほうへ


歩いてもいい
走ってもいい
今は何も見えなくても
私はまた
ちいさな扉を開けるだろう

未来へ
未だ来ぬ時を迎えに行こう




THANK YOU !

1/f

2011-10-22 | アート


揺らぎの中にいて
不協和音を聞いた
甘い佇まいをもった不協和音であった

奏者に聞くと
間違いだと
からりと笑った

それがすがすがしくて
揺らぎの源泉のようで
奥深く
人間らしくて
ほほえましかった

1/fの「f」

彼の場合、間違いなく
そのたましいが
何事からも

Free

だということ
不協和音さえも甘くなる
揺らぎには許容が埋め込まれていた



※ 白馬美術館にて