ヒヨちゃんが行く!

松本市在住「大平滋子」の写真と詩のブログ

雨とノクターン

2011-09-20 | アート


自由律の
雨が
自由律の
落ち葉を
散し

秋を
運ぶ

今年は
一足早く
カメムシが
家に上がりこんだ

秋は加速度的に
深まり
厳冬と
なるのだろう

夜は深く
夜想曲の
狂おしいまでに
乱れている




2011-09-16 | アート



いたい
いたい
いたい



さして
さして
さして

心にわだかまった
プツプツが
破裂していく

ちいさな波紋が
たくさんできて
心を揺らす

どこまで行けば
静けさは来るか

タイトロープの
辻を曲がる

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思春期の娘の棘は強毒であった……

曲がり角

2011-09-15 | アート



まっすぐに
繋がっている
道などないと
わかっているけど

そのちょっと先の
曲がり角を
曲がるには
とても勇気がいる、
そんなことがある

それでも
その角を曲がるのは
まだ見ぬ未来を
歩けると
信じているから

行き止まりは
デッドエンドではなく、
見えなかった風景を
発見する
曲がり角に過ぎない



右に行こうか
左に行こうか



未来をつかめ

どんぐり

2011-09-13 | アート



目をどんぐりにして
あなたは
私を見た

何か顔についている?

思わず聞き返したけど
あなたは笑うばかりだった

秋の日が柔らかくて
その光に目を奪われた
私の顔を
あなたはもう
覗き込みもせずに

カシューナッツやら
トチやら
クヌギやら
ナラにと
七変化の目で
秋の光を追っていた