なだれ込み研究所の一日

物語作家を目指すもの書きが、ふとしたことから変な事務所で働くことに!
日々なだれ込んでくる人や仕事、モノやコト観察記。

「隔たりしものとの出会い」とは

2006-11-08 22:50:22 | スローライフ

11月11日(土)、掛川ライフスタイルデザインカレッジの11月フォーラムが行われる。今月の講演は、国立民族学博物館助教授の横山廣子氏。タイトルは『隔たりしものとの出会い~文化人類学的視点から~』である。

文化人類学とは、人類の社会的・文化的側面を研究するもので、日本においては民族学とも呼ばれている。現地に赴き、研究対象となる社会に滞在するフィールドワークの手法が主に用いられる。つまり、現場主義ということである。

先月の掛川大祭のとき、はじめて横山先生にお会いした。人なつっこい穏やかな笑顔の方で、来掛はこのとき3度目。掛川大祭に興味を持たれ、丸2日間にわたって見て回られた。私は3時間ほどしか一緒に居られなかったのだが、「やっぱりフィールドワークの人だ」という印象を持った。

きらきらしたまなざしで屋台に見入る。
私のつたない説明に耳を傾ける。
好奇心が旺盛で、お祭り広場の桟敷席にスペースを見つけると、「あそこで見てきますね」と、一人飛んで行かれた。
掛川大祭をどんなふうに感じ、どんなまとめをして下さるのか、今からとても楽しみだ。

と同時に、私が今年の掛川大祭で感じたことは、まさに今回の講演のタイトル『隔たりしものとの出会い』だった。
祭になると、なぜか自町が一番と思ってしまう不思議な感覚は、「他の町は粋じゃない」「よその町だ」と感じることでもある。隣町であろうと「隔たっている」のである。
しかし、今年は御渡を初めてちゃんと見た。御渡は隣町以西の自分の町とは関係ないものと思っていたのだが、ちゃんと見たことで、はじめてその意味と奥行きを知り、これはなかなか素晴らしいものなのだと感じたのである。まさしく「隔たりしものとの出会い」であった。

横山先生のこのタイトルがなかったら、そこまで気づかなかったかもしれない。タイトル一つで人の心を動かしてしまう、その言葉の力、言葉を選ぶ力を感じた。だから今週末の講演会がとても楽しみなのだ。

国立民族学博物館 助教授 横山廣子氏講演会
『隔たりしものとの出会い~文化人類学的視点から~』

■日時/平成18年11月11日(土)19:00~21:00
■会場/掛川グランドホテル2階 ラファエロ
■講師/横山 廣子(よこやま ひろこ)氏
    国立民族学博物館・民族社会研究部・助教授
■受講料 カレッジ受講生 無料
     NPO会員  2,000円
     一般     3,000円

※フォーラム終了後、講師の先生を囲んでの
 懇親交流会もあります。(会費制3,000円)