大倉草紙

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【奈良】 薬師寺

2008年11月05日 10時00分36秒 | 旅 - 奈良県
7月12日(土)
当日の行程:(近鉄・奈良駅) → 【国宝 法隆寺金堂展(奈良国立博物館)】【志賀直哉旧居】【新薬師寺】【元興寺】 → 【元興寺塔阯】 → (近鉄・奈良駅~西ノ京駅) → 【薬師寺】


   
                  興樂門

薬師寺は、天武天皇の発願により、飛鳥に建てられた。
天武天皇は薬師寺が完成する前に死去したため、伽藍の整備は持統天皇、文武天皇による。
現在の場所へ移されたのは、和銅3年(710)、平城遷都のとき。
移転後も、飛鳥の薬師寺(本薬師寺)は10世紀頃まで存続していたようだ。

享禄元年(1528)の兵火では、東塔を除く諸堂は消失してしまう。
その後、長い間荒廃していたが、昭和42年(1967)に高田好胤管主(たかだこういんかんす)により復興が発願される。
檀家組織を持たない薬師寺は、ひとり千円の写経勧進で再建することを決意した。
気が遠くなるような話だが、これが実現したのだから素晴らしい。
100万人の写経勧進を達成した昭和46年(1971)には、西塔起工式を迎えた。
現在では、700万人以上の写経が集まり、勧進された写経は、復興された建物の中に納められて永代供養されるという。


   
                  大講堂

          
               大講堂の前の蓮

大講堂には本尊・彌勒三尊像(重要文化財)、後堂(うしろどう)には仏足石・仏足跡歌碑(国宝)が安置されている。
大講堂の前には、蓮の花が咲いていた。


   
                  金堂

龍宮造りと呼ばれる建築様式で建てられているらしい。
なるほど、龍宮城のようだ。
堂内には、薬師如来坐像(国宝)を中心に、向かって右に日光菩薩像(国宝)、左に月光菩薩像(国宝)が祀られている。
薬師三尊像はいずれも、見とれてしまうほどに美しい。

   
      月光菩薩像                日光菩薩像
         (「国宝薬師寺展」のポストカードより)

「国宝薬師寺展」に行った両親が、図録とポストカードを送ってくれた。
光背をはずした姿を拝むことができたようで、羨ましい。
大盛況で、会場は人だらけだったようだけれど。


   
        西塔                  東塔(国宝)

東塔は、薬師寺の創建当時から残っている唯一の建物。
裳階(もこし)をつけた独特の形の三重塔である。
塔の頂部の水煙(すいえん)には、飛天像の透彫が施されている。

西塔は、昭和56年(1981)復興された。
「あおによし」の「青」と「丹(に)」彩られている。


   
              佐佐木信綱の歌碑

「ゆく秋の 大和の国の 薬師寺の
 塔の上なる 一ひらの雲」


   
               会津八一の歌碑

「すゐえんの あまをとめが ころもでの
 ひまにもすめる あきのそらかな」
「すゐえんの あまをとめ」とは、東塔の水煙に彫られた飛天像のこと。


          
               薬師寺の御朱印

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