大倉草紙

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【兵庫】 ウィーン美術史美術館所蔵 静物画の秘密展 (兵庫県立美術館)

2009年01月26日 20時00分00秒 | 美術館・博物館・記念館・資料館
本日の行程:(大阪市営地下鉄・淀屋橋駅) → 【特別展 濱田庄司(大阪市立東洋陶磁美術館)】 → (大阪市営地下鉄・淀屋橋駅~梅田駅…阪神・梅田駅~岩屋駅) → 【ウィーン美術史美術館所蔵 静物画の秘密展(兵庫県立美術館)】


「ウィーン美術史美術館所蔵 静物画の秘密展」を観に、兵庫県立美術館へ出かける。
いったい何が秘密なのかは、すでに展覧会を終えている国立新美術館の「静物画の秘密を読み解く」で詳しく明かされている。


アントニオ・デ・ペレダ「静物:虚栄(ヴァニタス)」(1634)
画面の中央から向かって右側にかけて、現世の権力や栄光を示す甲冑、銃、金の鎖、金貨、真珠などが描かれ、左側には髑髏、炎の消えた蝋燭、砂時計など儚さを象徴するものが描かれている。


エヴァリスト・バスケニス「静物:楽器、地球儀、天球儀」(17世紀)
楽器は、華やかさの寓意だという。
また、その音色には終わりがあることから、儚さの象徴として描かれていたようだ。
リュートとヴィオラ・ダ・ガンバの音色は、休憩コーナーで聴くことができる。
ヴィオラ・ダ・ガンバは、ヴィオラより、ギターに近いものなのだそうだ。


コルネーリス・デ・ヘーム「朝食図」(1660-69年頃)
レモン、胡椒、牡蠣の食べ合わせは、健康に良いとされていたという。
描かれる食材は、どれも遠方から運ばれる高価なものなのだそうだ。
花を主題とした静物画では、オランダにバブル経済をもたらしたチューリップが描かれているものが多い。


ディエゴ・ベラスケス「薔薇色の衣装のマルガリータ王女」(1653-54頃)
会場の最後に、大きな空間をとって飾ってあった。
色がとても美しい。
近くから、遠くから、眺める。
ところで、この展覧会は「静物画」を集めたもの。
「薔薇色の衣装のマルガリータ王女」が会場に展示されているのは、テーブルの上に花瓶があるからか。
花瓶に挿した花は、この作品で重要な意味を持つという。
白いマーガレットは王女の名前を示し、ピンクの薔薇はハプスブルク家や結婚を象徴しているのだそうだ。

静物画は、知識がないと読み解くのは難しいなあ。
だからこそ、解ると面白いのだろうけど。