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大倉草紙

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【東京】 新創記念特別展 第5部 国宝燕子花図屏風 琳派コレクション一挙公開 (根津美術館)

2010年05月19日 21時00分00秒 | 美術館・博物館・記念館・資料館
5月4日(火)


カキツバタを観に行く。


尾形光琳『燕子花図屏風』(国宝)・右隻


左隻
使われている色は濃紺と緑。
背景は金箔。
描かれているのは、燕子花だけ。
ただそれだけなのだけれど、絶妙なバランス。


「伊年」印『四季草花図屏風』・左隻


『桜下蹴鞠図屏風』(重要美術品)・右隻


鈴木其一『夏秋渓流図屏風』・右隻


左隻


庭のカキツバタも満開。




カキツバタだけでなく、藤も見ごろを迎えていた。

【東京】 ボストン美術館展 西洋絵画の巨匠たち (森アーツセンターギャラリー)

2010年04月25日 21時00分00秒 | 美術館・博物館・記念館・資料館
4月17日(土)

 

 

初日に行ってみた。
まさに「名画のフルコース」で、教科書でお勉強している気分。

印象に残ったのは、次の3点。

フランチェスコ・デル・カイロ『洗礼者聖ヨハネの首を持つヘロデヤ』


ポール・セザンヌ『池』


フィンセント・ファン・ゴッホ『オーヴェールの家々』

夫が「きれいだなあ~」と見入っていたのはこちら。

カナレット『カプリッチョ:礼拝堂と川の水門』

【東京】 開館記念特別展Ⅳ 生誕120年 奥村土牛 (山種美術館)

2010年04月21日 21時00分00秒 | 美術館・博物館・記念館・資料館
4月8日(木)


山種美術館に桜を観に行く。
入口には、醍醐の桜のクローンが飾られている。


『聖牛』
インドから白牛が善光寺へ贈られたと知った土牛は、早速、善光寺を訪れて写生をしたのだという。
愛らしい牛だ。


『鳴門』
妻の実家のある徳島からの帰途、妻に帯をつかんでもらいながら、船から身を乗り出すようにして描いたのだという解説があった。


『茶室』
幾何学模様のようで面白い。


『泰山木』
古九谷の質感と、泰山木の花びらの柔らかい感じの対比がよかった。


『門』
姫路城の「はの門」。
以前、この作品について取り上げたテレビ番組を観たことがあるので、興味深く鑑賞する。
姫路城といえば、「平成の大修理」が本格的に始まり、暫くの間、大天守へ登閣できないらしい。


『醍醐』
地面に散った花びらも美しい。
醍醐寺の三宝院のしだれ桜なのだそうだ。


これは、昨年4月に醍醐の花見(豊太閤花見行列)を楽しんだ時の写真。

【東京】 生誕120年 小野竹喬展 (東京国立近代美術館)

2010年04月14日 21時00分00秒 | 美術館・博物館・記念館・資料館
4月2日(金)


大阪では、昨年の11月から12月にかけて開かれていた小野竹喬の生誕120年を記念した展覧会。
大阪から引越す前にチラシを手にとっては、あと1カ月ちょっといれば観ることができるのに……と思ったのを覚えている。
その展覧会を、ようやく東京で観ることができた。
展覧会はすでに今月11日に終了している。


『樹間の茜』(1974)


『宿雪』(1966)


『奥入瀬の渓流』(1951)

いずれも、なんともいえない優しい色調に惹かれる。
これらの作品も素晴らしいのだが、観ていて面白かったのは「奥の細道句抄絵」。
10点展示されていた。
そのうちから何点かを。


「田一枚植ゑて立ち去る柳かな」


「まゆはきを俤にして紅粉に花」


「五月雨をあつめて早し最上川」


「暑き日を海に入れたり最上川」

よい展覧会だった。

【東京】 聖徳記念絵画館

2010年04月06日 21時00分00秒 | 美術館・博物館・記念館・資料館
3月27日(土)


聖徳記念絵画館へ行く。
館内には、幕末から明治時代の終わりまでの出来事を描いた80枚の壁画が飾られている。


王政復古
山内豊信と岩倉具視が議論を交わしている場面。


岩倉大使欧米派遣


枢密院憲法会議


観菊会

閉館間際に慌ただしく鑑賞。
改めてゆっくり観に行きたい。

【東京】 向井潤吉展~わかちがたい風景とともに~ (日本橋高島屋8階ホール)

2010年03月29日 21時00分00秒 | 美術館・博物館・記念館・資料館
3月22日(月)


3月22日までの展覧会。
最終日に行ってきた。
2008年の11月に伊丹の展覧会で観た作品の多くと再会。


『春塘』「春塘」(埼玉県川越市郊外)〔昭和59年(1984)〕
こういった風景に囲まれて暮らした経験はないのだが、なぜだか懐かしく感じるから不思議だ。
描かれた年を見ると、そんなに昔ではない。
これ以上、変わってしまうのはいやだな。
残しておきたい。

耐震補強工事のために閉まっていた「向井潤吉アトリエ館」は、4月27日に再開とのこと。
つぎは、アトリエ館で向井潤吉の作品を観てみたい。

【東京】 麗しのうつわ ― 日本やきもの名品選 (出光美術館)

2010年03月28日 23時00分00秒 | 美術館・博物館・記念館・資料館
3月16日(火)


もうすでに終わってしまっている展覧会。
チラシに載っているのは、野々村仁清の『色絵芥子文茶壺』。
実に華やか。

あらゆる時代を網羅し、見応えある展示。
尾形乾山、道入(ノンコウ)の『黒楽茶碗 銘 此花』、板谷波山などが印象に残っている。

それから、野々村仁清の『色絵梅花文四方香炉』だったか、兎が乗っかってて、耳が象になっている愛らしい作品なのだが、これを鑑賞している老夫婦の微笑ましい会話が耳に入ってきた。
「ほら、象がいる」「あら、象でなくてあれは兎よ」といった何てことないやりとりなのだが、その言葉遣いや間合いの感じが、なんとも上品で素敵だな、と思った。

【東京】 没後400年特別展 長谷川等伯 (東京国立博物館)

2010年03月19日 21時00分00秒 | 美術館・博物館・記念館・資料館
3月16日(火)


入場するのに80分待ちだった。
いろんな人の話が耳に入ってくる。
建物に入るまでの間に、見知らぬ人々の近況やご近所さんとの関係まで、すっかり詳しくなってしまった。


『山水図屏風』(重要文化財)
等伯は、大徳寺の塔頭である三玄院の襖絵を描きたいと切望していたが断られる。
そこで、住職が留守の間に上がり込み、無許可で書き上げたと言われるもの。
襖紙の桐紋の効果も計算された美しい一点。
現在は、京都・圓徳院蔵。
圓徳院では、ほかにも豪華な襖絵が揃っている


『柳橋水車図屏風』(重要美術品)
とても心惹かれる。
たぶん、ほかの図屏風と違って、自分がその風景に入っていける近さがあるからだろう。


『楓図壁貼付』(国宝)
京都・智積院蔵。
智積院では、夫と私とで借り切ったかのように観ることができたが、思えばあれって贅沢だったなあ、と。


『仏涅槃図』(重要文化財)
あまりの大きさに驚く。
天上から床まで……それでは収まりきらない。
あれもいる、これもいると……様ざまな動物を確認するのが面白い。
こういうとき、決まって猫から探しては、にんまりする。


『松林図屏風』(国宝)[右隻]

[左隻]
そして、展示会場の最後を飾るのはやはりこちらの作品。
少し離れて全体を観てみたかったが、混んでいるのでそれは叶わず。

【東京・港区】 NHK放送博物館

2010年03月04日 21時00分00秒 | 美術館・博物館・記念館・資料館
2月27日(土)


NHK放送博物館は、愛宕山にある。
1925年(大正14)7月、ここで日本のラジオ放送が始まった。

館内には、放送の歴史、機器、今まで放送された番組等が紹介されている。
思っていた以上に面白い。
放送開始時に使用されていたマイクとスピーカーを通して、実際に話してみることもできる。


机の上の原稿が、正面のモニタに映し出される。
こんなふうに、アナウンサー体験もできる。


あ、ゴン太くん!

時間がなかったので試してみなかったが、番組公開ライブラリーでは、「大河ドラマ」や「NHK特集」などを鑑賞できるようになっている。

【東京】 開館記念特別展Ⅲ 大観と栖鳳 ― 東西の日本画 ― (山種美術館)

2010年02月20日 21時00分00秒 | 美術館・博物館・記念館・資料館

「東の大観、西の栖鳳」とその周辺の画家たちの作品展。


横山大観『作右衛門の家』
作右衛門が、草を刈って帰ってくる。
それを待っているような顔をした馬が左下に描かれている。
鮮やかな緑が印象的だ。


竹内栖鳳『班猫』(部分)
モデルになっているのは、沼津の八百屋で飼われていた猫なのだそうだ。
沼津に滞在していた栖鳳は、この猫を見て中国の徽宗皇帝が描いた猫の絵を思い出し、交渉の末に京都へ連れて帰ったのだという。
緑色の眼がいい。
いろんな方向から観てみたが、どこからでも目が合う。
八方睨みの猫だ。


竹内栖鳳『緑池』
蛙の足の感じがとても愛らしく、何度も観てしまった。


村上華岳『裸婦図』
この絵の脇に、読売新聞の「編集手帳」のコピーが貼ってあった。
1956年のこと、赤線で働いていた女性が、生きる希望を失って自殺をするために熱海に向かう前に、この作品を目にした。
その女性には、絵の中の裸婦が、亡き母の面影に、それから、別れて久しい姉の顔に見えてくる。
「生きなさい。死んではいけない」と言われているようで、彼女は自殺をとどまったのだそうだ。
一枚の絵が、人に生きる力を与えることがあるのだなあ。
ただ、死を前にして、絵を鑑賞する気持ちになるのは難しいだろうな。