やっち@十月祭とビール好きの部屋

町田の老舗麦酒屋さんを畳んだ店主のその後奮闘記です(笑)

素晴らしきかな!

2015-07-28 14:48:19 | 日記
昨夜久しぶりに来店された女性。
長い茶髪は黒髪に変わり、今やツーブロックにサイドを刈り上げたショートヘアー。
ギャルはすっかり大人の女になった。

お誕生日、独りで過ごすの嫌だから飲みに来てくれたそうだ。

いつも暇な月曜なのに、上手いこと若い男性の二人連れがいらして、彼女も楽しそうだった。
(ネット検索で来たようだけど、うちは意外とネットで引っ掛かるみたい)
ドイツのオクトーバーフェストにも行かれたお二人と、彼女は意気投合して皆でオクフェス帽かぶって喜んでたね。


そう言えば、彼女もともとビール飲めなかった。
初めて来店されたのは数年前、知人の連れとして。
ビール専門店だって言われて来てるのに…

“ワインありませんか?”

って言ったっけ。
そこが十月祭で、私の個人的ワインがあったので“そんなんでいいすか?”って出したんだ。
お友だちのホワイト系ビールを試飲した彼女は、“美味しい!飲めるかも”って驚いてた。

あれからうちに通うようになった彼女のグラスは段々大きくなった。
昨夜も2マース近く飲んでたね(;^_^A

誰かの感動に立ち会える仕事は素敵だ。
誰かの分岐点、きっかけづくりができる。
人と人を結びつけ、思い出の人になれる。
私の仕事は素晴らしい!
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私のビール感

2015-07-28 13:41:00 | 日記
ビール嫌いだったってことは話した。
大抵の(うちらの時代の)女性がビールを嫌いな理由。

1.冷たい
2.炭酸がキツい(お腹がふくれる)
3.お酌文化
4.一気文化

そして、私の場合は“おまえビールでいいよな”的な雑な感じが嫌だったなぁ~
好きなもの頼みたかったもの。
女は酌しろ!みたいのも時には不快だった。
たくさん残ってると“飲みが足りねぇ!”
ちょっとだけ残ってると“飲んでしまえ!”
自分のペースで飲ませてはもらえない酒。
時にはピッチャーに残ったくそ不味い液体。
美味しいと思って、味わって飲んだことなんかあるかなぁ?

だから、大学時代、ロンドンのpubで何らかのエールを飲んだ時、ビールがキンキンでなくて、香りがして、飲んでもお腹膨らまない、今までの概念を覆す感動があったわけだ。
何かを飲んで美味しかった!って言うレベルじゃなく、“これはビールか?”って言う感じ。

あれからはどこに行ってもビールを探すようになった。
日本のクラフトビール(以前は地ビールと言った)では、北海道の大沼のホテルで飲んだ大沼ビール。大型の添乗のチーフだった。
部屋にもろくに行けず、仕事で疲れた深夜のロビー。
一度ソファーに腰かけたら立てなくなって、そこで明日の確認してた。
そしたら、フロントの方がビールらしいものを運んでくるのが見えた。

“いや…今ビールじゃないんだよなぁ…要らんなぁ”
って思った。
でも、テーブルに置かれたビールらしき液体からはいい香りがしたんだ。

“なんですか?これ”

“地元のビールです”

飲んだらこれがまた美味しくてね~
売店の地ビールコーナーの持ち帰り用は、1リッターが2本入ったものだった。それを一人暮らしのくせにクールで発送したなぁ~。
大沼ビールは今でも存在するし、ボトルも小さいのがある。IPA も増えたんだよね。相変わらず旨い。
思い出のホテルは残念ながら今はない。

次に開眼したのは新潟のスワンレイクビール。
新潟の添乗で寄った物産館、ボトルで売っていた。
全種類ガサッとかごに入れレジで精算。
それが3000円以上してさぁ。レシート確認した。その値段に驚いた。
そういう経験もあるから、今でも“高い!”って言われるの分かるんだ。
軽く後悔したが、家で飲んだら美味しかったなぁ…。
この話はスワンレイクの社長にも、ブルワーさんたちにも話した。
初代から同じ方々が造っているので、実際に私が飲んだビールを、それから何年か経って会えたこの人が!って思ったら感動したなぁ…。

三本目は軽井沢のよなよな。
それは私立の中学生の小さな修学旅行の添乗だった。
仕事が終わって、売店で買った缶ビール。プルタブを開けて驚いた。
これは何だ?
缶ビールを美味しいと思ったのはこれが初めて。
そして、売店の缶を買い占めてスーツケース一杯にして帰ったっけ…。
この話もヤッホーの上席に話したなぁ。

当時の地ビールは不味いものばかりだった。その中でこれらは昔も今もクオリティを下げずに頑張っている。
不味かったビール(言えないけど)も、資本力(結局ここ)で頑張って続けた結果、現在は上がってきている。

“俺のビールだ悪いか!”
ガイドラインも知らず、他のビールを認めない。
職人気質で、無愛想で、気難しかったブルワーたちも、イベント慣れで愛想笑いと営業トークが出来るようになった。
そして、そこで知り合ったブルワー同士は仲良くなり、切磋琢磨した結果、更に味わいは向上した。

近頃ではイベントだらけ。
盛り上がっているのは嬉しい限りだが、あれはあくまで移動販売。
温度は冷たすぎるし、扱いも雑で、何よりプラカップで飲むことが多い。
コンディションを、整えたクラフトビールの旨さはそんなものでは収まらないんだよ。
イベントのハシゴだけに留まらず、専門店や現地で飲む方が少しでも増えたらなぁと希望する。

日本人は世界的にも味覚が鋭い国民だと思うんだ。
それをフルに活かして、今後に期待したい!
消費者も協力して欲しい!
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