シロ猫ピッピの「おいら物語」

生死をさまようガン闘病中に人間の言葉がわかるようになったシロ猫ピッピの物語。ニュージーランドからお送りしています!

Vol.0231■アニキ、再びⅩⅡ 

2007-03-08 | 猫の病気
アニキは元気にしてる。ケットウチさえ下がんなきゃ、おいらとおんなじさ。
昼間はグーグー寝て、ときどきなんか喰って、夜は見回りが終わったらグーグー寝る。
これが一番いいんだ。
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糖尿病でケットウチが下がってフラフラになっちまったアニキは、吐いて、オシッコして、水みたいなウンチをして、腹の中が空っぽになった。

「もうすぐ10時よ。問題に気付いたのが6時だから、かれこれ4時間!今までで一番長いわね。しかもまだ食べ始めないし。」
「トシとともにワルくなってるのかな?」
アイツらがボソボソ話してる。

アニキはスタスタと部屋に戻って、アイツが作った小さなベッドに入った。
弱ってるときは二本足のデッカいベッドよりもこういう小さいベッドがいいんだ。なんでかな?
背中がくっつくようなところで丸くなって寝るんだ。おいらもガンのときはそうだった。
今は元気だから、ぜんぜん作ってくれないぜ、おいらのベッドなんて。

アニキは寝だした。すぐにぐっすりだ。いびきもかいてる。疲れたんだろう。
おいらが外に出て戻ってきてもまだ寝てた。雨が止んでるのも知らないだろうな。
寝られるのはいいことだ。ホントに苦しいと寝られないんだ。
元気になるのを待つには寝るのが一番なのさ。

連れ合いが先に寝て、アイツだけが起きてた。パソコンをカタカタやってる。
おいらは小さい子の部屋で寝てた。
「あれ?」
アニキの頭のテレビがついてる!
歩いてる。においをかいでる。喰ってる!
違う部屋にいてもテレビがつけば、アニキがなにしてるのかわかるのさ。

「チャッチャ~!!!」
アイツも気が付いた。1人でデカい声を出してるぞ。
「6時間よくがんばったね~。もう12時すぎよ!」
長い長い時間ってことだろう。
「もう大丈夫ね?ひとりで食べられるんだから。よかったね。ホントによかったね。ありがとう。」

アイツは寝た。アニキも寝た。アニキの頭のテレビが消えて、おいらも寝た。
朝になったらいつもどおりだろう。いつもと同じなら、それが一番いい。
ずっとアニキの話だったけど、この話はこれでおしまいだ。
(おさわがせしましたニャン→)

おいら?おいらは元気だぜ。
(つづく)