桜燕館 -さくらつばめの気まぐれブログ-

日々の雑感と、たま~の旅日記。

桜燕日記 May 30, 2019

2019-05-30 | 桜燕日記
 佐賀・嬉野市の窓口に相談した男性が、市から文書だけで対応するという通知を受けたことを巡り、男性の代理人の弁護士が、市の行政法顧問宛てに公開質問状を提出する騒ぎとなっている。
 質問状は今月28日付で、行政法顧問で福岡大法科大学院教授の山下義昭氏に提出。6月10日までの回答を求めている。

 質問状などによると、男性は約5年前から市の農業委員会などで行政相談をしていた。村上大祐市長が今年3月13日付で男性に対し、業務に著しい支障を与えてきたとして、市に対する用件等の伝達は文書に限る、とする通知を送った。これに対し代理人は、行政サービスを受ける権利の侵害などと主張している。
 嬉野市によると、相談が時間的に長く、暴言ともとれるような言動があった、という。

 行政機関がこのような通知を住民に送ることは、非常に珍しいケースではないかと思う。どのような背景があるのか、また暴言の内容はどのようなものであったか、などの詳しいことが分からないため、嬉野市の対応が正しいか誤っているかを第三者が判断するのは難しいだろう。
 ただ、行政機関の窓口に立っていた身からすると、行政カスハラというか、理不尽な言いがかりをつけて長時間粘る人は、確かに存在する。行政としてはあくまで法や条例に基づいた取扱いしかできないにも関わらず、そこを何とかしてほしいと粘る。中には、周りの迷惑も顧みず、興奮して声を荒らげたり、カウンターを叩いたりする人もいる。

 公務員は公僕であるので、親切で丁寧な応対が求められる。もしも雑にあしらったことが問題の発端となるなど、今回の騒動についても、嬉野市の側に非がある可能性もゼロではない。
 しかし、法外な取り扱いを求めてクレームを付けるような人に対しては、行政機関としても毅然とした態度で臨まなければならない。公共の福祉を守る、というのは、そういうことである。


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