沖縄県議会の百条委で、質問に答える稲嶺進名護市長=24日 |
沖縄県名護市の稲嶺進(いなみねすすむ)市長は二十四日の県議会調査特別委員会(百条委)に参考人として出席し、米軍普天間(ふてんま)飛行場(宜野湾(ぎのわん)市)移設に向けた名護市辺野古(へのこ)沿岸部の埋め立て承認を取り消すよう求めた。
「県民の民意を反映しておらず取り消すべきだ」と述べた。
宮城邦治(みやぎくにはる)・県環境影響評価審査会会長も参考人として招致され、埋め立て事業について「環境への重大な影響は依然として払拭 (ふっしょく)できない」と指摘。埋め立てを承認した仲井真弘多(なかいまひろかず)知事の判断には「若干、違和感がある」と語った。
稲嶺氏は普天間の五年以内の運用停止を政府に求めている知事を「承認判断と矛盾する。五年で閉鎖できるなら辺野古はいらない」と批判。「議論するべきことは、しっかり議論しないといけない」とも訴え、知事と辺野古移設に関し意見交換したいとの考えを示した。
また与野党会派は休憩中、野党側が二十一日に求めた菅義偉(すがよしひで)官房長官の百条委招致について協議したが、与党の反対で結論は出ず持ち帰った。
那覇市の翁長雄志(おながたけし)市長は二十四日、米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設に向けた仲井真弘多知事による埋め立て承認を「今後百年は置かれ続ける基地建設への加担だ」と批判した。
承認の一方で県外移設の方が早いと主張し続ける知事の説明には「大変分かりにくい。県民も理解が難しいのではないか」と疑問を呈した。市議会本会議で、公明党議員の代表質問に答えた。
市長は昨年一月、沖縄全四十一市町村長が署名した普天間県内移設断念を求める建白書を安倍晋三首相に手渡した。今秋予定の知事選への出馬待望論がある。
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