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横断幕問題:差別に「スタジアム泣いているように見えた」

2014年03月24日 | いろいろ

毎日新聞 2014年03月23日 21時46分(最終更新 03月23日 23時49分)

観客がいないスタジアムで、差別撲滅を宣言する浦和の選手たち=さいたま市で2014年3月23日午後1時9分、小出洋平撮影
観客がいないスタジアムで、差別撲滅を宣言する浦和の選手たち=さいたま市で2014年3月23日午後1時9分、小出洋平撮影

 サッカー・Jリーグ1部の試合中に観客が差別的な横断幕を掲げた問題で、Jリーグ史上初の無観客試合と なった浦和−清水戦が23日、埼玉スタジアムで行われた。浦和は同スタジアム周辺を含めて立ち入りを禁じ、広告看板の掲示も控えた。観客席には警備員らと 約440人の報道陣の姿が見られるだけ。静まり返った舞台で行われた試合は、1−1の引き分けだった。

 6万3700人を収容する巨大なスタンドに、ボールを蹴る音と選手の声、審判のホイッスルがやけに反響した。まるで練習試合かのような光景に、浦和のDF槙野智章(26)は「プレーへのリアクションがないのが一番難しかった」とこぼした。

 1993年にJリーグが開幕して20年あまり。選手と同じユニホームを身にまとい、時に跳びはねながら 「チャント」と呼ばれる歌を歌って選手を鼓舞するサポーターの姿は、もはやスタジアムの一部となった。だからこそ、この日の静寂には、もの悲しさが漂っ た。浦和の淵田敬三社長は「サポーターがいてこそサッカーなのだと痛感した」。うそ偽りない本音だろう。

 問題の横断幕を掲げた当事者はクラブ側の事情聴取に対し、「ゴール裏は自分たちの聖地。最近は海外のお 客さんも来て統制が取れない」と語ったという。「大勢の観客を自らが統率している」という感覚が誤った方向に増長し、それを止められなかったクラブの責任 を厳しく問われた結果が、Jリーグ史上初の無観客試合だった。「差別は社会の病気だ。東日本大震災の時、日本は世界と団結していた。それが真の日本の姿の はずだ」と語るのはイラン系米国人のアフシン・ゴトビ清水監督(50)。差別と決別しなければならないことは言うまでもない。

 それとともに、この厳罰が浮き彫りにしたのは、スポーツとファンの関係性だろう。槙野は言った。「選手 は試合中に(肉体の)限界を超えるラインを引き上げながら戦っている。苦しい時間帯には、サポーターの声援によって一歩前に足を踏み出せるが、それがな かった」。声援を送るファンもドラマの共演者だということを、誰もいないスタンドが証明したのだ。

 浦和の主将・阿部は試合後、再発防止策を問われると、「クラブとサポーターが一歩ずつ一緒になってやっていかなければならない」と話し、こう強調 した。「同じ経験をしちゃいけない」。2020年東京五輪を控える日本にとって、差別や観戦マナーは軽視できない問題。誰もが、この苦い経験を対岸の火事 にしてはならない。【平本泰章】

 ◇浦和・ペトロビッチ監督の話

 試合がどう流れていくか、予想がつかなかった。サポーターがいないので、ホームチームにとっては不利だと思ってやっていた。

 ◇清水・ゴトビ監督の話

 試合を楽しむことはできなかった。ファンの声がなかったから。ファンから得られるパワー、エネルギーが足りなかった。無観客試合は、これが最後であってほしい。

 中野幸夫・Jリーグ専務理事の話

 本来あってはならないことがあったことに対する憤りはぬぐえない。スタジアムが泣いているように見えた。見ていてつらかった。



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