大多摩観光から送られたパンフレットを見ていたら吉野梅郷で花まつりを行っているとのこと。吉野梅郷では昨年全ての梅の木を伐ったと聞いていて、その跡がどうなっているか興味もあり、明白院の枝垂れ梅を見たかったのでノコノコ出かけてきた。
梅の公園の梅は全て伐採され、観梅通りの梅も全て切られ、まるで梅が完全に消滅した異様な光景。ウメ輪紋ウィルスが吉野梅郷を全てなぎ倒したという事実を見せつけられた。未知のウィルスが人類を滅ぼすというSF映画があるが、当然そこにあるべきものが全て消滅する異常さを見せられて背筋が寒くなった。
宮ノ平駅→臨川庭園→明白院→梅の公園→岩割の梅→大聖院→二俣尾駅
宮ノ平駅から多摩川に向けてドンドン下りると出てくる臨川庭園。
ここの庭園は小さいが心が落ち着く場所。音楽と本があれば何時間でも居られると何時も思う。青梅の穴場かな?
ここの梅は梅ウイルスにやられなかったそうだ。今日は2・3分咲き?
今回こそと楽しみに見に来た明白寺の枝垂れ梅だが、何かおかしい?
枝垂れ梅が跡形もなくなくなっている。2年前の写真だが、結局花が咲いている姿を一度も見ることは出来なかった。残念!
吉野梅郷は梅まつりでなくて花まつりの看板。
街道沿いは花まつりの提灯も!
梅の公園の東口から入るが何かのっぺりした感じ?
丘に登って行くが、遊歩道沿いは聞いたことのないゲンカイツツジの花?
ここからは幻想的な梅の花が見られたが何もない!ネットの下は菜の花と水仙。梅が復活した後でも彩りが冴える花を選んだそうだ。
公園の最上部から見下ろすが無残な姿!
入口近くでは懐古展が開かれていた。かっての観光ポスターや艶やかな写真が郷愁を誘う。甘酒が無料で振る舞われていた。痛手を最小限に止めることに観光協会も必死。日曜日にはお祭りも!
サンシュユの花。この花を見ると春が来たと実感する。拝島駅近くのサンシュユ並木が懐かしい。
まだロウバイも咲いていた。
この辺りはミツマタの木も多い。
梅の公園の入口。この時期はワンサカ人がいたが!地元の人だろうか、散歩している人も結構いる。
観梅通りの梅林も全滅。
若武者が地元の娘と別れる時に、岩の上に刺した枝が根付いたという伝説の岩割の梅も枯れ木に!
梅の内の蕎麦屋の主人と話し込んだが、故郷ではない景色だと感じたそうだ。今日の蕎麦は長野から取り寄せた蕎麦の実を梅林の跡地に蒔いて育てた十割蕎麦だそうだ。遊びで作ったので、来年は食べられるかどうか?
大聖院の将門の梅の親木も跡形もなし。数百年の梅の名木が全て消滅?
吉川英治記念館は午後から用があるので素通り。
二俣尾の奥多摩橋から奥多摩の山を見たが、まだ雪が残っている。
昭和30年代の本屋の趣き?懐かしい!
二俣尾の駅で、何となく懐かしい梅の花を見た感じ!
梅ウイルスはアブラムシが媒介するようで、5月になると羽が生えて500m近く飛ぶそうだ。ウィルスに感染した梅の見分けは葉っぱがまだら模様になるそうで、市内の梅の木を市役所の職員が一本一本検査しているとのこと。所々で梅が咲いているがまだ感染していない木だとか。
熱海梅林、湯河原梅林、曽我梅林と見てきたが、やはり吉野梅郷が艶やかさといい、規模といい、最高だと思う。来年の秋から植樹を開始するとのことだが一日も早く復活することを願っている。蕎麦屋の親父が言っていたが昔に戻るにはやはり10年は掛かるのだろう。
明白院の枝垂れ梅が一度も見られなかったのは返す返すも残念。吉野梅郷より一ヶ月前が見頃だったそうで空振りばかりだった。
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