息子の学校で,新しく設定されたコモンコアについての説明会があり,私が娘連れて一人で参加しても聞き逃すことが多いと思い,旦那に仕事を休ませて出席してきました.
それに私だけが聞いて,家で旦那に「あ~だ,こ~だ」と伝えても,今ひとつピンときていない感じだから….大事な話のときは会社休んでも参加してもらいたいと思っています.
私の愛する「女鬼校長」が,「引き続きお子さんの学習サポートをご家庭でお願いします.そのサポートはテストの点数を上げるためのサポートではなく,子供達が将来役立つであろう深い知識や,好奇心や探究心を満たすような,そういうサポートをお願いします.残念ながら現代の子供達は幼いうちから『テスト』を受けなければならず,テスト結果によって評価されます.本当に可哀相だと思います.ですから,学校では手が掛けてやれない部分のサポートを全面的にしてあげてください.」と話し始め,やっぱりこの校長とは話が合う…と改めて思った次第です.
学力基準については,やはりここで書いたとおり,文章読解は相当力を入れなければいけない流れでした.
女鬼校長が,「リーディングに関してはノンフィクション,ノンフィクションと言われてますが,ノンフィクションと同様フィクションもしっかり読んで(選んで)あげてください.フィクションの中にもノンフィクションのピースはところどころに潜んでいるし,主人公の心情の変化などは,自分達も同じような気持ちになるかもしれないフィクション部分に他ならないのです.知識を増やすにはノンフィクションがいいかもしれませんが,子供達の心を豊かにするのはフィクションです.」と.
まるで私の心の叫びを聞いていたかのようで,「ブラボー!」と立ち上がって拍手したかった….やっぱりこの校長が好きです.
リーディングといっても,口先だけでペラペラ~っと音読するのとは違い,ストーリー構成から主人公の心情変化とその状況説明,主人公のとった行動に伴う感情や思考の説明などを自らの言葉で表現することが要求され,小学1年の終わりには,3つのパラグラフに分けて自分の意見や読書感想,ストーリーの概要を書くことまで要求されます.アメリカ人が両親の家庭でもサポートが大変なのに,移民の子(家庭で英語でない言語で育っている子)にとってはかなりハンデだなと思います.「自分の言葉で書く」といったって,英語の語彙力が生粋のアメリカっ子に比べて劣りますから.ここをどう乗り越えていくかが今後の私の課題です.
算数はsingapore math,everyday math,go mathなどいろいろありますが,アメリカの算数のやり方に頼ってちゃいけないような気が毎回します.基本的に計算練習は殆どなく,文章読解ばかり.1年生の算数は,計算式にすると簡単ものばかりなのですが,英文が読めないと解けないですし,その内容がやや曲がった捻くった問題が多いので,単純計算に慣れていない子は余計に混乱すると思いました.それに,足し算をしたり引き算をしたり,行ったり来たりするのもイラッとします.
9月から1年生になった息子の算数の宿題(9月)では,「お友達の家に親猫が2匹,子猫が3匹いました.親猫子猫の耳の数は合わせていくつでしょう.」という問題.「えっ,耳の数?」と思うのは私だけでしょうか?「親猫子猫を合わせて何匹ですか?」じゃないんですか?耳なんですか?捻くれた質問じゃあありませんか?5匹×2(耳)という掛け算問題じゃありませんか?と思いませんか?
足し算習い始めの子への応用問題には,もっとシンプルな「合わせていくつ?」としたほうがいいんじゃないの?と思うのだけど,これは担任のせいでも学校のせいでもない.NYが決めたことだからしょうがない.
私は日本の算数のやり方を日本語で教えていき,アメリカで習う算数をブレンドさせて子供達には習得していってもらおうと思います.
それから,以下は私の考え….
アメリカ人って計算遅い人多いのは多くの人がお気づきの通り.おつり支払うのに,こんな計算の仕方?って思ったことのある人は多いはずです.でも,中国系や韓国系のこっちで育った人って,結構普通に計算は速い.これ,ちょっと気になっていた点ね.
NYにあるスペシャライズド・ハイスクールという理数系の優秀高校に,毎年入学する生徒の50~60%を超えるのがアジア系生徒だという統計が出ていて,数年前から新聞記事にもなっていました.そのアジア系の中には日本人も含まれているとは思いますが,主に中国系(台湾系も含む),韓国系,インド系の生徒と言われています.なので,「アジア系の生徒ばかりが良い高校へ進学して不公平だ!人種による入学枠を決めるべきだ!」なんて声も上がっていた(今もかもしれない)ことも新聞記事になっていました.このアジア系生徒の多くが優秀理数系高校へ進学しているのも気になっている点ね.
で,インド周辺系(パキスタンとかその周辺も含まれるから)生徒は,家庭で習ったインド式の算数をするってご存知?日本でも「インド式数学」が知られてきているようですが,足し算にしても掛け算にしても少し考え方の違う計算方法を習得します.「インド式九九」は99×99まであるそうで…(汗).アメリカの数学とは別に家庭で教えます.
中国韓国系も同じく,優秀理数系高校に入学する半数以上が補習校などに通い(補習校がこれまた年間$400~500以内とお手頃,しかも土曜日丸一日授業というスケジュールで,日本語補習校とは内容が全く異なります.またお手頃価格で夏期学校もあり,読み書きや算数をとことん学べるようになっています),家庭内では英語以外を話すバイリンガル教育を受けている生徒達が多いわけです.これら生徒は数学をするときは中国式や韓国式で考えるそうです.「掛け算の九九」は日本独自のものと思われがちですが,中国にも「九九乗法表」という同じようなものがあります.しかも中国語の発音上リズムが取り易くとても覚えやすいらしいです.それを習わすことで暗算を早くする訓練を受けるそう.韓国にもあるそうです.
そう考えると,結局アメリカの算数だけではなく,プラス各国の計算方法を取得した生徒が挙ってNYの優秀理数系高校へ進学しているということになるわけで,誰かこの辺りのことを調査して統計出してよ!!と思ったりもするのですが,まあ統計結果出したところで,アメリカはどうしようも出来ないわけですけど,私はそう解釈しています.したがって,アメリカの算数のやり方に頼っているだけではダメだ…と.
もちろん,生まれつき数学が得意な本物の天才っ子は,アメリカで習う数学だけで十分なのだと思いますが….
半年ほど前から息子にほぼ毎日やらせていた足し算の反復練習.嫌がるときもしょっちゅうでした.人一倍面倒臭がりなので面倒臭がることが殆どでした.毎日似たような問題の繰り返しで飽き飽きしてました.「I hate math!!」と叫びながらやっているときもありました.でも,あの手この手で継続させた結果,「算数大好き!学校の算数,すっごく簡単!どんどん先へ進みたい.日本語で算数やってたお陰だわ~.」という息子に変わっていました.
ともあれ,ちゃんと書けてる?今日のブログ?
急ぎの用事があるので何書いてるのか途中でわけ分からなくなってますが,今タイプしないと,もう書く気無くなっちゃうのでUPしちゃいます.
では出掛けてきま~す.