三十汁+α

いよいよ三十路のアタクシを、節度を保ちつつ、垂れ流していこうかな。
とか言ってるうちに、もう@年。

ハゴロモ<吉本 ばなな>

2006-08-19 14:24:16 | 
 久しぶりに読んだ吉本ばななさん。
 あとがきに「久しぶりに書いた」「青春小説どまんなか」な作品とあったけど、確かに昔のばななさんぽい感じがしたわ。
 「キッチン」とか「哀しい予感」とか(ずいぶん幅があるのでは)を読んでた頃を思い出した。

 失恋した女の子が故郷に帰って癒される話なんて、今の私にはしっくりこないし安易だわ。
 なんて思っててごめんなさい。
 緩やかで丁寧で優しい話でした。
 長かった恋愛の終わりを迎えるという経験をした私にとって、深く頷けてじんわりと染みる言葉の数々。
 まさにハゴロモに包まれるように。
 って言うと、ちと大袈裟か。


 いずれにせよ、好きな感じのお話でした。
 さすが、ばななさん。

伊豆の踊子 <川端 康成>

2006-08-17 11:03:10 | 
 伊豆旅行に行くことになったので、やはりこれは読んでおかねば、と。

 うむ、瑞々しいったらないね。
 人気があるのも分かるわ。
 淡い淡い。
 特に華麗な表現があるとも思えないのに、美しい。何もかもが。
 スバラシイ。

 それにしても、三島由紀夫の後書きとか読んでおもろかったのが、大の文豪達がそろいもそろって処女性の神秘について熱く語っていたことね。
 三十路も過ぎた女から言わせれば、処女性に神秘なんてないわよ、と思うのだけれど。
 男のロマンなのかしら、処女。
 それともアタシが分かってないのかしら。うふふ

 川端康成って、ガス自殺だったのねー。
 73歳にもなって(失礼)、文豪でノーベル賞とってても、自殺するのね。
 死に方を選びたかったのかしら。

ブレイブ・ストーリー

2006-08-16 23:48:44 | 映画
 う~~~ん、微妙!!

 今回は松さんの天才っぷりと、大泉君の大泉っぷりを観たかったのが1番なので、そういう意味では最高でした。
 松さんは凄かった。
 松たか子っぽくないって事なんて、その凄さの一部でしかない。
 声だけでも、あんなに魅きつける。
 ……ベタ褒めなのは、松たか子好きだからです。てへ
 洋ちゃんは洋ちゃんやったなぁ(笑)
 やたら声の抜けがイイ。
 ウェンツ君は…なんでしょ、普通に良かったよ(笑)
 そつない、と言うか。
 常盤ちゃんはねー、惜しい!って感じ。
 クールさはよく出てたんだけど、どこか甘やかすぎるというか。
 闘う女にしては、ね。


 さてさて、内容ですがね。
 アニメつっても、演出ってものがあるんだなぁ、と。
 アニメに携わってる方々には失礼な事を、今更認識しました。
 キャラの動きにしても、アニメーターが描くんだろうけど、演技指導的なものがさ。
 もひとつやったわ。
 ま、好みの問題かもしらんけど。

 それと、それぞれのシーンにはすごく入れるんだけど、場面の合間合間にふっと醒めるっていうか。
 長いダイジェスト版を観てるような気分でした。
 だから、それぞれの理由が弱いんだよね。
 
 ま、古本屋で出回りだしたら、読みたいと思います。
 恐らくストーリー的には、絶対本の方が面白いはず。
 宮部さんだしね。



磁場ってなに

2006-08-15 20:50:20 | 日記
今の家に引越してもう10ヵ月も経つというのに、家にも家の近所にも一向に愛着が湧かない。
どころか、どんどん早く引越したくなってきている。
まぁ引越しは金がかかるので、早々できないんだけど。
最近では困った事に、通勤電車も気に入らない。
私が使ってるのは空港行きのモノレールで、途中にはかの万博記念公園まである。
つまり夏休みのこの時期、利用者の大半が遊びに行く、もしくは遊び帰りの人なわけ。
あーうぜえ。若者共のはしゃぐ声がカンに障るぜ。
おっとこりゃ失敬。
ついイラっと。
これって欲求不満?

とにかく、この場所は磁場が合わないのさ。
というのが、先日友達と出した結論。
そう言っちゃあ身も蓋も無いんだけど、でもまぁ仕方ないかなって気にもなれる。
次回は、磁場まで意識に入れて家を探したいと思います。
皆さんも、くれぐれも磁場にはお気をつけて。

ミカ×ミカ!<伊藤 たかみ>

2006-08-14 18:29:04 | 
 『ミカ!』の続編。
 もちろん『ミカ!』を読んでない人も、十分楽しめる。
 
 個人的には『ミカ!』の方が好き。
 ミカのやんちゃで、もどかしい感じがより強いから。かな。
 やっぱり中学生になって、少し大人になってしまったし。
 恋バナ多いしな(笑)

 相変わらずユウスケは落ち着いてたな。
 あんな落ち着いた中学生、大人にとってはちょっと怖いかも。
 でも同級生だったら惚れるかしら。
 あーでも運動ダメっつってたからなー、って何を真剣に考えてんだ。
 
 小、中、ときたからには『高』も読みたいような気もします。

『恐怖の報酬』日記<恩田 陸>

2006-08-14 18:09:25 | 
 恩田さんの旅行記、っていうかまさに『日記』な感じ。
 
 飛行機、嫌いなんですね。本気で。
 アタシは飛行機割と好きなんでね。
 離陸の時は人間のガッツを感じるから好きだし、雲の上の普段見られない空も大好きだし。
 窮屈なのと足がむくむのには辟易するけど。
 窓際に座って、ずーっと外見てるヨ。
 恩田さんのような人からしたら、そんなアタシみたいな人間も恐怖なんだろうな。うふ

 そして、酒が好きなんスね。
 素敵。
 最近滅多に体がスッキリしないので、ちょいと休肝日でも作ろうかと思ったのが罪な事に思えてきた。

 小説以外の本を読んでいつも思うのは、その人が作り出している物語が好きだからといって、その人が好きなものを100%好きだとは思えない、という事。
 当たり前だけどさ。
 好きなもの、嫌いなもの、嗜好、価値観、そんなものほとんど一致しない(それほど詳しく知らないけど、一致しないのが当然だろうし)のに、そんな人が作り出す物語をこれほど好きになるというのは、一体なんなんでしょ。
 人生ってミステリアス

Shall We Dance?

2006-08-14 12:34:49 | 映画
 ハリウッド版リメイクを観ました。
 一言で言うなれば、リチャード・ギア、ダンディすぎって事ですな。
 あのヒト、バラが世界一似合うんではないでしょうか。むふふ
 
 以外に、日本版に割と忠実にリメイクされていたように思います。
 でもどうせなら、ねぇ。
 社交ダンスの社会における位置も、『サラリーマン』という概念も、家庭に対するアプローチも何もかも違う社会なのだから。
 そしてリチャード・ギアなのだから。
 もっと全然違う感じでも良かったのにな、と。
 だって、ダンスシーンなんて、格好良すぎ。
 リチャードのダンディさを、最初っから前面に出した方が、説得力があるってもんですよ。
 そもそもどんくさいオヤジが、ちょっとやそっと習ったからって、あんなに完璧に踊れるわけないやんけ。ぶつぶつ

 とにかく、内容如何よりもただただリチャート・ギアは素敵でした。

新耳袋 第六夜 <木原 浩勝>

2006-08-09 15:41:08 | 
 こ…怖いよぉ~~

 私、怖い話ってあんまり好きじゃないし、特にこういう「本当にあった怪談」っぽいのなんて、絶対買わないのに。
 何でだろなー、夏だからかなー。
 うぅ、怖いよぉ~~
 家で思い出すのだヤなんだよなぁ。

 色んな、怖かったり不思議だったりする話が99話、収められています。
 まさに現在の100物語。
 1つ1つなら何てことなくても、100(99だけど)集まる事で恐ろしさというかおどろおどろしさが増すような気がします。
 こんなのが10巻もあるなんて!!
 やだよぉ~怖いよぉ~

 前書き(?)の京極さんで、一つ言葉の呪縛のようなものにつかまり、それによってこの本の「怪」が色濃くなるような。
 さすが京極夏彦。

 知らずに買ったけど、あとがきが恩田陸さんで。
 あぁ恩田さんに呼ばれたのかなぁ、と思うとちょっと嬉しいので、そういう事にしておきます。ぶるぶる

ミカ!<伊藤 たかみ>

2006-08-07 11:47:35 | 
 児童文学ということらしいですが、大人が読んで何が悪い、と。
 
 優しくて愉快でちょっと切なくて、そんな話だと思います。
 私は子供のとき、あんなふうにちゃんと色んなことを見て感じて、一生懸命考えていたんだろうか。
 何にも考えてない子供だったような気もするし、今はもう忘れてしまっているだけで、やっぱり一生懸命考えて感じてたような気もする。
 
 いずれにせよ、『ミカ!』は素敵なお話です。