普段このテの本は読まないのですが。
友達が貸してくれたので、読んでみる。
うむ、まぁ優しい本だったね。
私もそりゃ不安とか焦りはあるけど、病気になるほどではなくて。
だから切実にこの本を読んだわけではないですが。
一つ身につまされたのは。
どちらかというと、将来に不安のあるワタクシですが、それでもどこかで、努力しても報われず切り捨てられた人を、本人のせいだと思う心がなかったか、と。
いつの間にか、歪んだ競争社会に取り込まれて、ゆとりや思いやり(というと陳腐ですが)を亡くしていたかもしれないなぁ、と。
それと政治というのは、意識しているよりずっと切実に、私たち庶民の生活に影響があるんだということ。
当たり前だけど。
小泉政権以降、香山さんの病院を訪れる人がぐんと増えたこととか、そのときの政治によって、病院を訪れる人の不安の内容も変わることとか。
そんなの、たまたま政策のあおりを受けずにすんだだけなのに、あんまり感じてなかったもの。
みんな、アメリカの自由競争主義というか資本主義?にならおうとしてるんだよね?
なんでだろ。
あんなに病んでる国なのに、どうしてみんな、真似するんだろ。
既に見えている結果があるのに。
それとも、勝者(と呼ばれる人達)しか見えてないとか?
んなアホな。
あんなにハッキリと厳然と、国としての病気が見えてるってのに。
マイケル・ムーア(別に好きじゃないけど)が来日して言ってたね。
「アメリカのようになってはいけない。日本は日本らしく。」って。
まったく、その通りじゃないでしょうか。
というような事まで考えちゃう本、でした。