本屋で平積みされまくっててすんごい目に入るし、気になるタイトル、気になるあらすじ。
ゲットしちゃった。
でも思ってたのとは、ちょっと違った。
もっと殺人鬼が殺人鬼にならざるを得なかった理由とかが描かれてるかと思ったんだけど、殺人鬼になって殺しまくってるのは最後の方で。
それももう理由も衝動もなくサクサク殺してて。
それよりフジコが一家惨殺事件以降どうやって生きてきたか、っていう事がメインに書かれてますな。
またその生き方がなんつーか…いわゆる転落人生なわけですよ。
若いうちからおバカな男に引っかかり、それと結婚してももちろん上手くいかず。
結局旦那も子供も殺して、整形して金持ちの旦那を再び手に入れるも、旦那の会社倒産。
それでも金持ってた頃の生活から抜けられず、子供の給食費まで出し渋るように。
なんとも見事に空っぽで虚しい人間が出来上がっていましたよ。
構成はちょっと面白い。
はしがきから始まりあとがきまでが、この小説を構成しております。
しかしあとがきから読む人いると思うんで、こりゃー注意書きとかしといてよねー、って感じじゃね。
以下、ネタバレあり!!
一人称で書かれてるのは早季子部分なんでしょうか。
だとすると、体操服が姉妹で1枚しかないのも、K君にえげつないイジメ(あれはイジメを超えてると思うけど)を受けてたのも、早季子だったってこと?
んで、アロエやらローズヒップを食べてたのがフジコって事?
じゃーフジコの幼少時代は?
まぁ同じカルマを背負ってグルグル回ってるって事なんだろうから、同じような感じだったんだろうけど。。。
あとフジコは殺した人の死体が見つからないようにする主義だったみたいだから、雑誌記者はフジコが殺したんじゃないって事だよね。
んで真犯人のヒントがピンクの口紅って事は、真犯人は叔母さん?それとも小坂さんのお母さん?
どっちだ・・・読み込めば分かるのかしら?
ほんで作中作品の作者であるところの美也ちゃんを殺したのも、叔母さんか小坂さんのお母さんのどっちかってこと?
うーん、色々分からん。
いずれにせよ、淡々と虚しい感じの物語でありました。
殺人鬼フジコの衝動 (徳間文庫) | |
真梨 幸子 | |
徳間書店 |
ほんと、本じゃなかったら、悲しくって仕方ないですよ。
しかし、真梨さんって毒々しい作品が多いらしいですね。
真梨さんのことをアレコレ書いてあるサイトもありますよ。
真梨さんばりにドクついた感じがなんとも・・・
www.birthday-energy.co.jp/
物事の裏側にある真理の本人なりの探究が才能とのこと。
だからかな、嫌な気持ちに魅了される人が多いのは(笑)。
怖いモノ見たさで、他の作品も読んでみたくなりますね~。