三十汁+α

いよいよ三十路のアタクシを、節度を保ちつつ、垂れ流していこうかな。
とか言ってるうちに、もう@年。

戸村飯店 青春100連発  <瀬尾 まいこ>

2012-03-20 13:04:22 | 

 これイイ~~~~!

 めっちゃ良かった!!

 さすが瀬尾まいこ氏!!!

 

 まさしく青春100連発って感じ。

 もちろんエピソードは100個もないんですが、ある事全部青春やなぁというのを関西的に言うと 『100連発』 なんだな。ふふ

 

 舞台は大阪の下町の中華料理屋。

 そこの兄弟、ヘイスケとコウスケのそれぞれの1人称で、交互に物語は進みます。

 この兄弟、タイプは違うけど根っこは同じっていうか、すんごいエエヤツなんですわ。

 それに出てくる人も、大阪人だけじゃなくて関東人だってエエヤツやんか。

 なんかもう、ニヤニヤしちゃいます。

 古嶋君の子供みたいにまっすぐな友情とか。

 北島君の穏やかな健やかさ(大阪にだってこういう奴おるんやぞ、みたいな)とか。

 みんな愛おしいヨ。

 

 ところであの大阪の下町感は、住んだ事ある人間にしか書けなさそうですよ。むふふ

 

 

 

 以下、ネタバレあり!!!

 

 

 何となく馴染めてない気がして、居場所がないっていうか居づらいような、あのコテコテの大阪の下町を飛び出したヘイスケだけど。

 結局大阪に帰るんだけど。

 1回出ると出ないとで、その居場所の大切さとか自分にとっての位置とか、そういう認識はやっぱ全然違うと思うし。

 だからヘイスケはもう迷わないなじゃないかな。

 いや、迷うんだろうけど。若いし。

 

 そして、コウスケが親父さんに怒られたのも、そういう事なんじゃないかな。

 コウスケ的に甘ったれてたつもりはなかったんだろうけど、だからこそ親父さんは怒ったんだろうな。

 うんうん、親父ってのは言葉にしない(できない)けど、大事な事は分かってるもんさねぇ。

 

 

 それにしても、アリさんカッコ良かったな。

 やっぱ年下と付き合うからには、アレくらいの度量が必要なのか。。。。ブツブツ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

戸村飯店 青春100連発 (文春文庫)
瀬尾 まいこ
文藝春秋