小説だけではなく、こういう本にも興味があります。
犯罪者の心理、というものに。
この本は淡々としていて、起こった事件、語られた言葉が記録されている、という感じ。
サブタイトルに 『一家四人惨殺犯の告白』 とあるけど、告白らしい告白もしてないような。
いや、告白と言えば告白なんでしょうか。
自分の生い立ちや事件当時の様子なんかも語っているものね。
でもすべてが他人事の様というか。
もちろん起こした事件への反省や悔恨もなく、かといって悦に入ってるわけでもなく。
そういうところが、筆者をして 『理解不能』 と言わしめた、光彦の闇なんだろうなと思う。
この本をサラッと読むと、あまり伝わってこないと思ってたけど。
今こうやって書いてみると、改めて恐ろしくなるような。
あまりに淡々としていたので、引きずられたり嫌な気分にならずに済んだのは幸いでした。
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19歳―一家四人惨殺犯の告白 (角川文庫) |
永瀬 隼介 | |
角川書店 |