三十汁+α

いよいよ三十路のアタクシを、節度を保ちつつ、垂れ流していこうかな。
とか言ってるうちに、もう@年。

RANK <真藤 順丈>

2012-03-17 11:01:06 | 

 近未来の日本、国民は監視カメラに常に見られ、そのネットワークによって順位付けされている。

 ランク圏外に落ちた人間は、抹殺される。

 

 イイねぇーイイねぇー、ありがちとはいえこの設定はイイよねぇー。

 

 どんな風に監視されてて、どんな風にランク付けされているのか。

 ランク圏外に落ちた人間は、どうして堕ちたのか、抹殺される時どう足掻くのか。

 ランク圏内の人間の人間性はどうなのか。(絶対ヤなやついるはず)

 

 

 残念ながら、期待した程の高揚感は得られませんでした。

 1個ずつのエピソードとか見せ場とかはイイのになぁ。

 なんでだろ。

 

 

 以下、ネタバレあり!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ランク社会で起きた特別執行官惨殺事件が、やっぱある程度この物語の格っていうか肝だと思うんだよね。

 そのミステリ部分の種明かしが弱いのかなぁ。

 一人捕まっても、結局違う実行犯が居たみたいだけど、そんなすご技が何人もいるのかい?

 彼らはどうやって逃げていたんだい?

 全てが槌谷の手引きだったのかい?

 にしてはその辺は書かれてないわけで。

 

 佐伯のイカレっぷりもまぁ悪くないけど、なんか足りない。

 結局彼がキーパーソンになって、ラスト春日と組んで槌谷をやっつけるなら、もっと徹底的にクレイジーかもうちょい感情移入できるようなちょっとイイ奴かであってほしいっていうか。

 佐伯が感じてた 『眼』 ってのは、結局中位層の人間達の視線だったってこと?

 でも実際見られてるわけじゃないんだから、それって強迫神経症程度っていうか…それともあの層の無関心ぶりが許せなかったって解釈かい?

 

 抹殺された人間の行く末(=リサイクル)にも、あまり衝撃を受けられなかったなぁ。

 私の感情がマヒしてんでしょうか。

 

 なんか、なーんかオシイ感じの1冊でした。しょぼん

 

 

 

 

 

 

 

RANK (ポプラ文庫)
真藤 順丈
ポプラ社