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ギニアで日本の薬を試験

2014-10-24 06:19:25 | 医療と介護
エボラ熱、仏医療チーム


共同通信社 2014年10月22日(水) 配信

 【パリ共同】フランスの国立保健医療研究所は21日、西アフリカ・ギニアでエボラ出血熱の感染者に日本の製薬会社が開発したインフルエンザ治療薬を投与し、効用などを調べる試験を11月中旬から開始すると発表した。
 薬は、富山化学工業(東京)開発のファビピラビル(販売名・アビガン錠)。フランスではエボラ熱に感染した女性看護師がファビピラビルなどを投与されて治癒。その効果に注目が集まっていた。
 同研究所のミュルグ副所長はファビピラビルの試験について「最初の対象者は少数。年内には結果を得たい」と話した。エボラ熱への効用や一定量以上を投与した場合の人体への影響などを調べるという。
 同研究所はファビピラビルが「大量生産できる態勢で、副作用への懸念が少ない」ことなどに注目し、9月末の時点で、11月にギニアで感染者に実験投与する計画を明らかにしていた。
 エボラ熱に感染して治癒したのは、国境なき医師団のボランティアとしてリベリアで活動していたフランス人の女性看護師。パリ郊外の病院に搬送され、ファビピラビルと米国製、カナダ製の合計3種類の薬を投与された。
 ※ファビピラビル
 富士フイルムのグループ企業、富山化学工業が開発したインフルエンザ治療薬で、今年3月に日本国内で承認された。販売名はアビガン錠。ウイルス増殖に必要なタンパク質の機能を抑える効果がある。エボラ出血熱に対する承認は得られていないが、エボラウイルスを感染させたマウスに投与すると治療効果が見られたとの論文が発表されている。9月初めにフランス政府機関の要請を受けて同国に提供、エボラ熱に感染したフランス人の女性看護師に投与された。


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