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新潟大、歯学部教授に年俸制導入へ

2014-07-28 12:30:26 | 大学関係
新潟日報2014年7月25日 21:01 配信
 新潟大は25日、2015年度から歯学部の全教授について、給与を業績などに応じて支給する年俸制を導入すると発表した。成果を重視した給与体系にし、研究活動の活性化と大学組織の強化を図るのが目的。新大人事課は「他学部やほかの役職にも広める方針」と説明する。文部科学省国立大学法人支援課では、国立大学法人の学部全体の教授に年俸制を導入するケースは「聞いたことがない」としている。

 新大によると、歯学部の教授は現在27人。業績の評価方法は未定だが、今後、新大の役員らで構成する「教員個人評価検討委員会」で検討を進める。研究や教育だけでなく社会貢献なども評価対象となる見込みだ。

 国立大学法人は国からの運営費交付金が減少傾向にあり、研究費やプロジェクト予算の獲得は他大学と競争になっている。このため、新大は競争力のある優秀な人材確保を目指し、大学組織や制度の改革を進めてきた。昨秋、国が「国立大学改革プラン」の中で示した年俸制も役員会を中心に検討してきた。

 歯学部長の前田健康(たけやす)教授は「教員のやる気を引き上げ、競争社会を生き残るために必要な手段。若手研究者登用のためには、弾力的な人事体系にすべきだ」と話す。

 新大人事課によると現在、教員の給与は国家公務員の給与水準に準じて決まっている。年功序列の色合いがあり、若い教員のポストが上がりにくいなどの課題もあるという。

 一方、新潟大学職員組合の粟生田忠雄・中央執行委員長は「(新制度の賛否は)今のところ何とも言えない。制度の全体像がまだ見えないので、今後の動きを注視したい」と話した。


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