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モルモンの成功の基盤(スターク)下

2008-02-04 00:35:05 | モルモン教関連
6 「宗教運動は信徒の死亡を補うに十分な出産率を維持しなけれ
ばならない。」
 宗教運動の魅力が小さすぎると、間もなく人口学的に会員数を維
持することができなくなる。また当初改宗者を多数得たグループも、
出産率が低いとその世代が消え始めるにつれ、改宗増は相殺されて
減少し始める。アーミッシュが改宗者が少なくても存続しているの
は信者の人口構成の型と出産率の高さからきている。末日聖徒が他
のグループより子だくさんであることは何度も検証されているとこ
ろである。

7 「新しい宗教運動は、既存の宗教組織が弱小で競合しない環境
にあればあるほど発展する。」
 既存の宗教の信徒数が少なく活動が沈滞していれば、それだけ新
宗教の伸びる可能性が大である。その逆ももちろん真である。また
個人レベルでも、宗教的にどこにも所属していない層から改宗者が
出るということが言える。末日聖徒の場合もこの命題が適用される。
カナダと米国で行われた調査(ユタ、アイダホ州を除く)がこの相
関関係を実証している。

8「新しい宗教運動は内部で会員相互の強い愛着と連帯を維持し、
同時に外部に対して開かれた社会的ネットワークを持っていればそ
れだけ発展する。」信者が相互に尊重し、快適で助け合う付き合い
があれば、逆にそれが欠如する場合よりはるかに運動は持続しやす
い。劇場の観客の一人のように感じるより、親友は教会の中にいる
という状態の方がよいのである。しかし、内部の結びつきが強すぎ
て外部との交友が不可能になってもよくない。外部からの改宗が得
られないからである。セミナリーは十代の若者の間に親しい交友関
係を形成し、厳しい倫理道徳の基準を守りやすくしており、重要な
役割を果たしている。ただ、だからといって末日聖徒たちのグルー
プが社会から孤立しているわけではない。彼らに必ず教会外の友だ
ちがいて、そういった交際を大事にするよう教会は教えている。成
人も同様であって伝道のためそのように努力している。

9「宗教運動は周囲と緊張関係にあり、十分宗教の厳格さがなけれ
ば成長し続けることはない。」宗教実践や考え方が外界との緊張関
係で堪えられない限界に達すると教会は折れてきた。多妻中止や黒
人に神権を与えるようになったことなど。しかし、修正や変更も緊
張関係がある程度維持される形で推移してきた。社会における女性
の役割にその例を見ることができる。教会は女性の活動の場を広げ
てきたが、依然女性に神権を与えておらず、男性が家族の中心であ
るように教えていて、フェミニズム運動家の批判を浴びている。出
産率も低下しているとはいえ、外の世界より高い率を維持していて
外界との差を示している。この項については、子供のバプテスマよ
り改宗者の数の方が多いこと(2003年)から、改宗者が外界との緊
張を小さくするため教義を緩和することを望んでいないことを読み
取ることができる。

10 「宗教運動は若者が離脱したり、厳しさに堪えられなくなった
りするのを防ぐため、若者の定着をはからなければならない。」そ
のため、若いうちから人々をその宗教運動に取り込まなければなら
ない。モルモン教会では伝道が大きな役割を果たしている。十代の
うちから伝道を目指して教会の教えや歴史を学ぶことに時間とエネ
ルギーが注がれ、その間に仲間意識が芽生えている。
 宗教の厳格さはそれだけ教会生活への献身を育み、末日聖徒の子
供たちはその雰囲気の中で成長する。そして魅力的な模範像は宗教
的な人物であって、現実に指導するのは堅苦しい、世間を知らない
聖職者ではなく、社会で活躍し成功している人たちである。意欲あ
る末日聖徒の若者にとって、「成功する人々は宗教的な人々である」
というイメージができあがっているのである。

Rodney Stark, edited by Reid L. Nielson. 2005. The Rise of Mormonism
New York: Columbia University Press


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