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モルモン教は少数派宗教の模範(イスラム学者の見解)

2007-05-04 23:01:28 | モルモン教関連
「モルモン教は少数派宗教の模範」 

イスラム事情の学者 スレイマン・S・ニアング(米、ハワード
大学教授)

モルモン教徒の生き方は少数派宗教が、苦難に耐え問題を克服し
て、それを将来に役立てて有力な梃子(てこ, 原文advantage)
とする方法について模範を示してくれている。

モルモンとイスラム教徒の間には、類似点と相違点があるが、現
在、少なくとも学術研究の面で接点があり、相互理解の努力が限
定的であるが行われている。

相違については、アブラハムの系統という意味で、パレスチナの
地域に生まれたキリスト教徒(ユダヤ人)の流れがアメリカに達
しているという考えであり、これは根本的な違いである。アブラ
ハムの血を引くと自認するイスラム教徒にとっても他のグループ
にとっても最も理解しがたい点である。

類似点について、モルモン教徒もアメリカのイスラム教徒も米国
内で苦悩する少数派の悲哀を味わってきたことがあげられる。ア
メリカの一部として受け入れられようとしても、差別され挫折を
経験してきた。モルモン教徒は175年間のあいだに長足の進歩を
遂げ、その成功は否定すべくもないが、偏見の残滓は依然として
存在している。彼らの多くの傷は現在癒えているが、同じ市民で
あるイスラム教徒の傷は漸く注目され始めたばかりである。

アメリカのモルモン教徒について、現在若い教徒は知らないが教
徒の西部への大移動がヒジュラ(聖遷)に、ユタ州がトルコ(イ
スラム教徒のような存在)に譬えられたことがあった。しかし、
時間が経過し社会が変化してそのような偏見は徐々に消えていっ
た。

モルモン教を少数派宗教の模範と見る理由について5点あげるこ
とができる。
1 モルモンは現在普及しており、アメリカ社会の宗教、文化、
知的発展に寄与している。アメリカ人の生活、思想の一角を占め
るに至っていることは米国内外が認めるところである。

2 モルモン教徒の生き方は少数派宗教が、苦難に耐え問題を克
服して、それを将来に役立てて梃子とする方法について模範を示
してくれている。

3 モルモンは指導者が群れを安全で緑の豊かな地へ導いてゆく
柔軟性を備えている。かつては人種差別的な態度を離せないでい
たが、過去30年にその問題を(少なくとも神学上)解決するにい
たっている。

4 モルモンはイスラム教の世界を理解しようとしている。それ
はまだ緒に着いたばかりで今後多大な努力を要するが、実のある
知的対話に向かっている。モルモンがアル・ガザーリの著書に出
会ったのはよいスタートである。

5 ワシントン首都圏宗教対話会議の議長としてモルモンの出席
者と協働・対話する機会があったが、彼らが人間性豊かで親切な
人々で楽しい時間を過ごしたことを付記しておきたい。

以上、在米のイスラム教学者の発言であるが、モルモン教との関
わりで興味を引いたので掲載した。

2007 / 5 / 2 washingtonpost.com On Faith に投稿された記事 
http://newsweek.washingtonpost.com/onfaith/sulayman_s_nyang

註 アル・ガザーリについては、当blog 2005 / 5 / 8 「ブリガ
ムヤング大学のイスラム文化への取り組み」(1) 参照


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3 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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Unknown (026043)
2007-05-06 22:19:05
 先生、元気にしてますか?僕は相変わらずくすぶってます。最近の現社の様子はいかがですか?
返信する
それは・・ (NJWindow)
2007-05-06 23:13:57
それはいけない。しかし、焚き火はくすぶっていて燃え始めます。火種と空気が必要?

現社、頑張っています。新任の先生方が素晴らしい。私もちょっと貢献しています?明日、フィリピンの方をクラスに招きます。
返信する
Unknown (026043)
2007-05-07 22:21:45
研究したいことは、いくらでもあるんですけどね。早く腕を磨いて思いっきり振るいたいですね。これからも現社が発展することをお祈りします。
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