情熱の薔薇

天幕旅団主宰:渡辺望が傾ける様々な情熱。

「ウェルカム上海」の情熱

2010-02-24 23:40:30 | Weblog
昨日から開幕していると気付き、調べたらマチネがある。
ので、当日券を並びに渋谷へ。

前々からものすごく楽しみにしていた「上海バンスキング」。

並んでいると、劇場の中から、楽器の練習をしてる音が漏れ聞こえてきて、否応なしに期待が高まる。

コクーンの立見席。
時間と体力さえ使えば、安く見られるシステムがある劇場は、とてもよいと思う。


で、本編。

笹野さんが、静かに佇むオープニング。それだけで、泣けてしまう。
自分は、16年前の上演の時は演劇すら始めてなかったわけで、今作は、初見。
それでも、出演者や客席が、いかにこの作品を愛しているか、いかにこの上演を待ち望んでいたのかが伝わってきて、涙止まらず。

生演奏の祝祭的な雰囲気と、どんどん時代の波に飲まれていく悲劇と、その二つが混ざり合って、素晴らしい舞台だった。


一番好きな演出家をひとり挙げるとなれば、最近は、串田さんを挙げる。
演技と素、役と役者、の切り分けがとてもうまいと思う。そして、その提示の仕方が。
役として舞台上に存在するのではなくて、役を演じている役者として存在するというか。


終演後は、ロビーでお見送り演奏。ぎゅーぎゅーの状態で見守る年配のお客さん達は、デコさんが歌うのに合わせて「ウェルカム上海」を口ずさむ。

愛されている作品なんだなあ、とホントに思う。


しばらくコクーンに通ってしまいそうだなあ。。。

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