2005年にオープンした東京区政会館。
東京23区の事務を共同処理する一部事務組合などが
事務所を構える会館の持ち主が、
「公益財団法人 特別区協議会」です。
東京都でも特別区でもない
「知られざる第三の権力」としての
特別区協議会をレポートしたのが、
安達智則+鈴木優子
『知られざる東京権力の謎―中間的自治体の発見』(花伝社)。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/01/c3/142f7070f4652683f66e928c957cf73e.jpg)
目次
第1部 東京区政会館を舞台に
第1章 特別区協議会の正体
第2章 存在する第三の統治機構=東京市
第3章 一部事務組合とは何か
第4章 健康を司る「行政権力」の結合
第2部 東京の特別区とは
第5章 東京の謎にせまる—特別区協議会が生まれた理由
第6章 東京特別区の勘どころ—「一体性・統一性」「憲法」「首都」
第7章 特別区の「NPM行革」を促進する新自由主義
第3部 新しい自治の懐胎
第8章 日本中にある「自治会館」
第9章 隠れた東京権力から、開かれた中間的自治体へ
「特別区協議会=東京市」
「東京区政会館=東京市役所」と指摘した上で、
区政会館にある既存の団体をまとめた
都と区の中間的自治体として
「東京市」を作るよう提案しています。
住民の直接請求が制度化されている
特別区の広域連合のようなものでしょうか。
これとは別に、東京商工会議所は
都区制を廃止して東京23区を一体化する
「東京市構想」を提案しています。
<「道州制と大都市制度のあり方」についての報告
~東京23区部を一体とする新たな「東京市」へ~
(委員会報告)>
(東京商工会議所 公式サイト)
http://www.tokyo-cci.or.jp/kaito/teigen/2008/200911-2.html
東京には事実上の「東京市」が存在しており、
商工会議所からは「東京市」の創設が提案される。
各地で提唱されている「都構想」も、
やがては同様の問題が生じるはずです。
都という制度の問題点について、
ちゃんとした検証が必要です。
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