昔懐かしい左翼用語に、「本源的蓄積」というものがあります。
いわゆる「原蓄」というやつです。
私はマルクス経済学が専門ではないので、
とてもアバウトな説明になりますが、
「工業化を進める条件を整えること」を意味します。
具体的には、
工場を建てて機械を買うだけの元手を蓄えることや、
工場で働く人手(労働者)を大量に出現させることです。
最初に産業革命が起きたイギリスでは、
植民地からの収奪で工業化の資金を蓄え、
「囲い込み」で土地を追われた農民が、
都市に流入して工場労働者となるというプロセスで、
「資本の本源的蓄積」が進みました。
最初の社会主義国、ソ連では、
政府が、農民から徴発した穀物を輸出することで、
工業化のための資金を手に入れます。
農民の食べる分まで輸出したので、大量の餓死者が出たほどです。
また、個々の農家が自分たちの土地を耕作するのではなく、
コルホーズ(集団農場)やソフホーズ(国営農場)で
農業の「人減らし」「合理化」を行うことで、
工場で働く人員を確保しようとしました。
これが「社会主義的原始蓄積」というものです。
経済の話はさておき、
わが社民党の青年予定候補のブログを拝見すると、
地道に支持者へのあいさつ回りをしている記述を目にします。
議員として活動するには、選挙に当選しなければなりません。
選挙に当選するためには、支持者を集めなければなりません。
ほとんどの予定候補が「ゼロからの出発」ですから、
政治活動に必要な元手や人手は、
ほぼ100%自前で調達しなければなりません。
生活費と活動費を捻出するのは大変でしょうし、
嫌な相手にも頭を下げなければなりません。
予定候補のみなさんには、頭が下がる思いです。
私のような口舌の徒にできることは、
難しい言葉をわかりやすく解説することくらいです。
薀蓄の垂れ流しのようなブログですが、
何かのお役に立てれば幸いです。
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