のしてんてんハッピーアート

複雑な心模様も
静かに安らいで眺めてみれば
シンプルなエネルギーの流れだと分かる

スケールマシン(スケール号の冒険)

2019-07-08 | 5次元宇宙に生きる(神)

     八、ピンクの銀河

 

 長老シリウスが指し示した方向の、はるか彼方の宇宙にピンクの銀河がある。スケール号は真っすぐ、ピンクの銀河に向かって、宇宙を飛び続けている。

  ピンクの銀河がどれだけ遠いのか誰も分からない、しかし何としてもピンクの銀河にめぐり会わなければならないのだ。それが神ひと様に会うための道だと、長老シリウスは言ったのだった。

 「いつになったらピンクの銀河につくのでしょうね。」ぴょんたがうんざりしたように言った。

 「みんな、しっかりレーザーを見ているんだ。何か異常があったらすぐ報告するんだ。」

 「でも艦長、退屈だス。」

 スケール号が光速航行を始めると、周りの光景はほとんど変わらないのだ。みんなは退屈していた。

 そのときまた、スケール号の翻訳スピーカーから奇妙な声が聞こえて来た。

 「ハハハ~ハハハッハ~ハハハッハッハ~ハハハハ~ハハハッハ~」

 「またあの声が、」ぴょんたが息を飲んだ。

 「お前は誰だ。」艦長が呼びかけた。しかし何も応答はなかった。

 「ハハハハハハハ・・・・」

 声は次第に小さくなってやがて消えた。

 「気味が悪いでヤすな。」

 「吉と出るか凶と出るかだスな、この声。」

 「ピンクの銀河が近いのかもしれん。」

  「本当ですか博士。」

 「艦長、正面に巨大なものがあるでヤす。」

 「ピンクの銀河か。」

 「それは分からないでヤす。でも、とても大きなものでヤす。」

 みんなはもこりんのレーザーの前に集まった。

 「これは確かに大きいぞ。」博士が言った。

 「よし、スケール号、通常航行にうつれ。」

 「ゴロニャーン」

 スケール号が通常航行になった。突然満天が星空になり、その星空を背景にして月ほどの大きさの星が二つ、手をつなぎ合っているように回転していた。

 しかしスケール号の正面には、見えるはずの大きな天体はどこにも見当たらなかった。

 「何もないだスよ。」

 「本当だ、どうしたんだろう。」

 「よく見てみろ。何かあるはずだ。」

 みんなは目をこらして先の方を見た。しかしスケール号の前方には白い星のかけらが散らばる空間しかなかった。

 「やっぱり、何もないだスよ。」

 「しかしレーザーの方にはやっぱり映っているでヤすよ。」

 「レーザーの故障ですかね。」ぴょんたが言った。

 「いや、待てよ、これは暗黒星雲だ。」博士が言った。

 「何ですかそれは。」艦長が聞いた。

 「よく見てみろ、ちょうど正面の星空の部分だ。」

 博士がその方向を指さした。八つの瞳がいっせいに、博士の指さすその方向を向いた。 

  「ちょうど正面に星の見えない部分があるだろう。」博士が言った。

  「そういえば、そうですね。」

  「まさか、またブラックホールじゃないだスか。それともチュウスケだスか?」

  「いや、そうじゃない。まだかなり遠いために、気がつかないんだが。あれは宇宙のちりやガスが集まってできているんだ。黒く見えるのは星の光が通らないほど大きいからなんだよ。」

 「ハハハハハッハハハッハッハハハッアハハハハッハッハハ」

 宇宙の声がまた聞こえた。まるでその暗黒星雲から聞こえてくるようだった。

 「スケール号、あの暗黒星雲に急げ。」

 「ゴロニャーン」

 艦長が命令すると、スケール号は真っすぐ暗黒星雲の方にすっ飛んで行った。

 近づくにつれて、黒い雲で出来た星は大きくなって行き、ついにスケール号を飲み込む程になった。その大きさは、太陽系がいくつもすっぽりと入ってしまうほどなのだ。

 「この中に入って行くんでヤすか。」

 「やめたほうがいいだス。」

 「ハハハハ~ハハハハ~ハハハ~ハハッハッハッハ~ハハ」

 「この中に何かがいるようですね。」ぴょんたが声をひそめて言った。

 「やめたいでヤす、艦長。なにかの罠ではないでヤすか。」

 「チュウスケなら、間違いなくこれは罠だスよ。危険だス。」

 「いや、このまま進もう。何なのか、確かめなくてはいつまでも心の中にひっかかったままだ。最大の注意を払って、進もう。」

 「艦長の言うとおりだ。このまま進もう。」博士が艦長を支持した。

 2対3で艦長の負けだが、そこは艦長の貫録だ。なんといっても博士から一人前艦長の称号をもらったのが大きな自信につながっている。

 「スケール号、このまま進め。」艦長は皆に聞えるように大きな声で命令した。

  「ゴロニャーン」

 

つづく

 

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宇宙の小径 2019.7.8

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闇について考える

 

暗闇は嫌いか好きかと問われたら

人は何と答えるだろう

 

嫌いだな

何も見えないんだから

一生闇の中でと思ったら耐えられない

 真っ先にそんな思いが生まれてくる

 

でも、よく考えてみたらそれは

ちっぽけな思いだという事が分かる

 

大雑把にいえば

私達は99%は闇の中にいる

生まれてきたのは闇の中

心臓も肺臓も食道も血の道も闇の中

価値あるものは皆闇の中にある

そんな気がする

 

瞑想は

その闇の中に入っていくことだ

 

すると闇の目が自分に備わっているのを知る

瞑想する心の中に光があふれている

それは闇の光なんだと分かる

その正体は

意識

意識の光だけが

心の闇を

照らし出してくれる

 

意識を通して99%の

真実と出会う可能性がある

そこが闇という場所なんだと思う

 

闇を見る力を養うと

闇は怖いものではないという事がわかる

そこはやすらぎの場所だという事を

 


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