のしてんてんハッピーアート

複雑な心模様も
静かに安らいで眺めてみれば
シンプルなエネルギーの流れだと分かる

2013.12.2 奉讃会

2013-12-12 | 組作品「浄土」

「すみませんな」

御住職がそういって戻ってきた。

私は、テーブルの上に広げたポスターの試案を指さして言った。

「私の絵の世界を奉納してみていただくという意味で、個展ではなく奉納会としたいのですがどうでしょうか。」

「奉納は・・・絵を寺に納めるということですのでな・・・」

「何かいい言葉があるでしょうか」

「そうですな、奉讃でしょうな・・・、ちょっとお待ちなされや」

御住職はそう言ったまま、奥へ立って行った。しばらくして辞書を両手に開いて返ってくる。

社寺などの仕事につつしんで賛助すること。やはりこれがいいですやろ。」

御住職は開いた辞書の「奉讃」という文字を指さして私に見せた。

私の心に描いている「浄土」のイメージが、奉讃に値するのならありがたいことだ。

「ではその言葉をいただいて、奉讃会(ほうさんえ)とさせていただきます。ありがとうございます。

私は思わず合掌していた。

すると今度は電話が鳴った。


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