コスモスの秘密

 

今日は少しめげております。

 

近所の空き地に、コスモスの群生があり、見事なので去年、種を採取して近くの公園に撒きました。

この写真は、その空き地に咲き始めたコスモス。１０月６日の記事から

 

そろそろ、公園に撒いたコスモスも花が咲くだろう。

一年かけて見守ってきたコスモスの株。この空き地のものに比べたら小さくて頼りないのだけれど、きっときれいに違いない。

土地がやせているので、株も小さく、花も遅れているのだろう。

 

毎日、公園を通るたびに、花芽が出ていないかワクワクして見ていたのですが、

日は過ぎ、いつの間にか１１月も半ばを過ぎた。

 

空き地のコスモスはとうに盛りを越えているし、我が家の庭のものも大半に種をつけた。

公園のコスモスは、青々として立っているが、一輪の花芽も出ないのだ。

 

これはいくらなんでもおかしい。雄株雌株のような種類があって、公園のものは花が咲かない種類なのか？でもそれなら、一輪も咲かないというのは納得できない。

段々に疑問が湧き上がって来て、

調べてみた。

 

秋に咲くコスモスは短日性植物だそうだ。

昼の時間が１０時間前後にならないと花は咲かないらしい。つぼみをつけるのは、昼が１３時間くらいになってからだという。

やはり雌雄の別はない。

 

これでは、わずか２～３０メートルしか離れていない我が家の庭のコスモスは咲いているのに、公園のものは咲かない理由がわからない。ますます謎が深まるばかりだ。

 

ところが今夜、私は何気なく外を見て、アッと叫んだ。「これだ！！」

 

それが上の写真。

小さな通路公園に街灯が２基、あかあかと光を放っているではないか。

もちろん何度も見ている風景だったが、初めて、街灯とコスモスが結びついた瞬間だった。

 

そうなんだ。

ここのコスモスには夜がない。

短日性植物。街灯の光を昼と思い、花芽をつけないでいたのだ。

 

楽しみにしていたこの１年が徒労に終わった。

寂しい

コスモスの話しである。

 

街灯に

夜奪われし

コスモスの

哀れや人の

心に似たり

 

嗚呼、無念、残念。

 

何がため

生きるか花の

無きままに

 

明日は咲く

信じてまつや

不夜の花

 

かわいそうだよ。

植えた私が悪いんです。

こんな劣悪な環境に植えるなんて、

ごめんなさい。