金毘羅神社です。
鬼瓦のことには触れませんが、
カテゴリーは前回と同じにしました。
今回は本殿に掛けてあった額のことです。
明治天皇の即位の額だと思われます。
二重橋の前を白馬の馬車が通過しています。
富士山と荒波です。
葛飾北斎の構図を木彫で掘り出したような額です。
歌舞伎の公演記録です。
明治三拾八年で若松座と書かれています。
このころは歌舞伎役者が地方で公演をしていたようです。
額が高くまた雨などで風化してよく役者や題目が読めませんが、
「實川正朝」「中村吉十郎」「嵐〇〇」「市川〇〇」などと書かれています。
芸能人物事典(明治~平成の解説)で見ると、
「実川正朝(じつかわしょうちょう)」は、
初代の実川正朝は歌舞伎役者で、嘉永4年生まれで明治40年に亡くなっています。
「中村吉十郎(なかむらきちじゅうろう)」は、
初代の中村吉十郎は俳優で、明治18年生まれで没年は不明。
ただし、4歳で歌舞伎座で初舞台。中村吉右衛門の門人となり吉十郎を名乗った。
俳優になったのは大正になってからだから、
この時は20歳で歌舞伎をしていたと思われます。
本当であればかなりの本格的な歌舞伎が行われたことになります。
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