世態迷想・・抽斗の書き溜め

虫メガネのようであり、潜望鏡のようでも・・解も掴めず、整わず、抜け道も見つからず

人との間合い

2018-10-08 | 人との間合い

📌

あくまでも比較の問題だが、

日本は公徳心の崩れが少ない国だと思われている。

犯罪が少ない、社会道徳が広範に浸透している。

礼儀、自律心、勤勉勤労心が高いなどと、外国からの評判を得ることが珍しくない。

日本人から見れば、

幼児が自然に言葉を覚えるように、さしたる意識もなくそうしたことを

身につけるものだと理解している。

それらは古くから、

村社会とか武士社会の習俗や習慣や作法を経ながら育まれてきたに違いない。

人々の調和を図る知恵、ルール、共通項であっただろう。

それらは根強い習性になっている。

とにかくその作法の醸成には時代を重ねた長い時間がかかっている。

 

 📌

自己主張、譲る、恥の感覚、間合い、

そうしたことをバランスよく身につけている人が良い人の有り様、

それは日本人の暗黙知となっている。

大方の日本人は、自己主張の強い人を訝る、

誤りを認めない人を厚顔無恥と思う。

 

だが、世界の様々な交流が入り込む今の時代、

異国ではそれぞれが随分違うもので有ることを知ることになった。

むしろ日本的な感覚の反対が世界の主流のようである。

 明らかに非があっても謝らず、徹底して抗弁する。

控えめは罪悪なのか。

色んな場面で、個々の日本人はそのことで戸惑ったり、

困惑したりする。

自己主張の強い異国人から、自己主張が弱いと不思議がられる。

 

📌

表向きの社会の姿から、その内なる本質を探るのことは異国人にとって容易ではない。

特有の倫理観や習俗の深さが見えないからである。

何が彼らの恥なのか、何が彼らの誇りなのか。

 

📌

どの社会にも組織にも、犯意を持つ人物が潜んでいる。無作法な人間がいる。

どの社会もそうした不始末を避けるべく、社会を規制する。

人としての生き方は、家庭で育まれ、個人の規範として根強い習性となる。

社会の法が先行するものではないはずだ。法は社会行動の規範に過ぎない。

家庭は、生き方の作法を育む最良で唯一の場である。

 

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保身

2018-10-08 | 組織が悪魔になる時

📌

高見に居れば、遠くも見えるし俯瞰出来るのが理である。

にも関わらず、今居る場所の維持だけに集中してしまう輩が多い。

眺望の有利を事業の充実に駆使するより、地位の充実に執着している。

大きな組織であるほど、逡巡が横溢し、あげく腐敗する。

 

📌

原点を振り返ることを嫌悪する症状

糊塗することの熱心さが、次の場面を想像する力を著しく削いでいる。

集団におもねる方が楽である。既得への執着心が新しい要素を嫌う。

どんな変化がやってくるのか、感知する器量はすでにない。

既得の権勢の保持以外に関心がない。

 

📌

役人は役所ぐるみで悪さをする。内部告発は決して起こらない。

役人にとって、

属する役所こそ社会であって、役所の外は外国みたいなものだ。

組織の不文律こそ正義であって、

外の評判が悪くても痛痒を感じないのだ。

 

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凡愚の眼

2018-10-05 | 迷想が誘う寸言もどき

 

📌

だれしもが、気にもせず無駄遣いしているのは、時間である。

 

生きていることを堪能するには、縦横な好奇心がもっと要るだろう。

老いに合わせて、気持ちを萎めてしまう手もあるけどね。

 

📌

 粗野な、素質の良くない人間が大金を手に入れると、

必ずおぞましい騒動を起こす。

 

📌

感傷的な思考が尊重されすぎて、ドライな合理性が見えてこない。

 TV番組の制作に携わった者たちは、気づかぬまま、

物の見方が浅くなっている。

パーフォーマンスを核に置いた発想しかないからだろう。

 

📌

事実を後で知ってゾッとするが、渦中にあるとき、

誰もがあんがい鈍感にあるいは平然とやり過ごしている。

 

📌

他人に敬意を払うことは損であると、中国人は考えてるらしい。

徳などなんの価値も生み出さないと思っている。

古代中国の文化は彼らには無関係だ。

社会にも個人の成熟にも役立っていない。

古代に文化があって、間がすっぽり抜けて、今世紀が出現している。

我流の治世もここまでくれば彼らの看板だ。

世界の評判がどうであろうと。

 

📌

社会の色合いは、終始灰色である。

白くなるのか、黒くなるのか、いつも不明である。

粗野で、無作法で、粗暴な人間がどの社会にも尽きずにいる。

 悪質な意図を持つ人間がどの社会にも尽きずにいる。

 その比率が少ないほど、その社会は成熟しているのだろう。

 そうした人間が生まれにくい環境を作れるのか、それが社会のレベルだろう。

 

📌

縄文時代の造形と文様、あのデザイン力に勝るものは滅多にない。

原初の息吹きに敵わない。

 かの時代に、とても人間味のある人たちが多くいたと思う。

 現代の人たちが彼らより優れていることがあるだろうか?

 もっとも進まないのは人の心の姿であろうと思う。

 

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どの政治も難問の温床

2018-10-05 | 国々の正義・・・

📌

見識や品性が疑われる人間でも大統領になれる。

サイコパスでも大統領になれる。

さすがにアメリカは自由の国と謳うだけはある。

アジテーションの浸透力を巧みに活かす能力を、

トランプは持っている。

彼は人の悪い心をくすぐる。

差別にも、侮蔑にも、暴力にも正義を吹き込んでいる。

これもアメリカ人の新しい自慢なのか。

📌

難民の受け入れは、つかの間の安易な人道主義である。

人手不足を補う移民の導入は、経済的な理由で成り立っていて、

時間を追って多くの移民が経済的理由で見捨てられる。

いずれも、

次にくる事態を想定しない楽観主義、便宜主義である。

楽観的な条項ばかりで、

予測できる課題を省略した契約書みたいなものだ。

初めにいい顔をして、徐々に実態に苦しみ、

双方とも差別や融和で根深く苦悶する。

場当たり主義に裏切られるわけだ。

社会不安の引き金が増える。

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罪を償う?

2018-10-05 | 法の便宜

📌

生き方は、順法のみを基準にしてはならない。

法律は社会安全のための規制であって、

徳性の領域にあるものではない。

刑期を終えても、人として罪を償ったことにはならない。

法社会からそれ以上の制裁を受けないというだけである。

 

📌

人生を見つめることをサボった人は、だいたい刑務所にいる。

 人も社会もやっぱり性悪説が適っている。

だから法律がある。

だから性悪に流れないように喚起し続ける作業が必要である。

 

 

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言葉を覚えるように

2018-10-05 | 人との間合い

📌

人々の公徳心はほぼ幼少期に育まれる。

日本の社会は、比較的によく具現化しているのではないだろうか。

あいさつ、いたわり、協力、掃除や清潔さなど、

社会行動の基礎的な作法が、およそこの時期に身についていく。

他国との比較で日本人の作法がもし良とされるなら、

それはその成果だ。

人に迷惑をかけないように、

あるいは親切に、

恥ずかしいことをしないで・・と

日本のどの家庭でも親が繰り返す言葉である。

どの日本人の耳の底にもある。

何が人としての恥なのか、子供たちは理解し始める。

知識ではなく身につける振る舞いとして、

年少期に繰り返し繰り返し教えられて根付くものである。

 

教育の場より以前に家庭でそれが育まれることが効果が高い。

幼児が言葉を覚えるように、繰り返されることでそれは身につく。

その親もそういう育ち方をしてきたに違いないし、

それは生活の戒めとして

何世代にも渡って普遍化した作法である。

法ではなく、知恵であり道徳である。

 

小学校での掃除や整列や給食係の経験など、

社会行動の疑似体験がそのまま作法の育成となっている。

言い換えれば、ままごとの効用である。

行儀と社会ルールの繋がりを知るのもこうした経験からである。

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政治家は暴れる

2018-10-05 | 政治家を選良と思うのはやめよう

📌

歴史が長くてもその結実が蔑ろにされるなら、文明の進化はない。

政治の制度とその手法は、文明そのものであり、寧ろ核心である。

10億人を超える国の政治を、

いかなる中央政権であっても統治できない。

地勢も因習も宗教も言葉さえ多様なのに、

中央の一存で画一化できると信じることが、

野心的な政治家の愚かなところである。

自治要素を勘案した緩やか統治なら可能かもしれない。

だが政治はいつもセッカチだから、

それができるかどうか非常に疑わしい。

彼らは強権しか方法を知らないのだから。

独裁や強権には、独善という卑しさが潜んでいる。

 

📌

政治家を選良と呼ぶのはやめたい。

理念と決意を全うする政治家は非常に少ない。

政治そのものが、おおかた不条理な強権か妥協の産物である。

 

まず政治家は一般の生活からすぐ離れてしまう、

彼らは政治家同士の軋轢でしか生きていない。

社会を長く見続けるに従って、

政治家個人の選良としての資質に失望する。

ただただ計算高いか、

傲慢さが増大している人物にしか見えなくなってくる。

 

📌

政治家の見識の有り様がさっぱり読めない。

政治家個人の卓説が伝わってくる議員はそんなに多くない。

どの議員も党の主張に準じるであろうことは分かる。

そう、党に服する言動を取るということしか分からない。

選良として当選した翌日から、すっかり党の従僕なんだろう。

仮に、彼が党にとっての員数合わせ議員であろうとも、

本人は社会にリスペクトされるべきと思っている。

 

📌

自分が投票した議員はどんな意見と行動で討議に参加したのか、

立案の際してどんな姿勢を貫いたのか、

その断片すら知る事が少ない。

政党の武器である党議拘束は、

員数議員にとって絶好の口実にも逃げ道にもなる。

異論があっても100%賛成でも議員の声は一様だ。

党議に従うの一点で済む。

 

📌

重要な役職を経ていない議員も、派閥推薦や当選回数を背景に、

その実力が不明でも内閣の一員になる機会が訪れたりする。

スタンドプレーの絶好の機会だが、不見識も露呈してしまう。

官僚の文案を棒読みで済ませたり、軽率な或いは無礼な失言を重ねて、

審議を中断させてしまうお粗末な議員が出てくる。

そのたびに国民は、議員の見識のなさに失望させられている。

個々の議員の政治意識の高さを信じたいのが、どうもそうはいかない。

 

📌

政治家が得意とするワザ

自制の欠如

自省の薄さ

時世の読み違い

 

 

 

 

 
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狡猾も巧みのうち?

2018-10-05 | 中国はいつまで暴れる

📌

かの国が古代から文明国であったことを、世界は知っている。

世界が知っていることがもう一つある。

それは長い歴史を経て鍛えられた、狡猾心の根深さである。

それは、漢字の奥深さに劣らない。

そう、彼らの遺産は、漢字の創出と狡猾さに長けたワザである。

この二つの前にかの国のほかの知恵は、霞んでしまっている。

引き継がれるべき長い文化の諸相や道徳観がよく見えてこない。

 

漢字の発想から創出できないものは、

躊躇なく他者から手に入れる。

創出できないものを我が物にするには、

持ち前の狡猾な戦略が縦横に駆使される。

批判には強烈な反発を現す。意気盛んに反批判する。

あの無残な文化革命で鍛えられた手法である。

他者に敬意を払って学ぶという着想にはならない。

彼らの知恵は新しい文化を創出できないでいる。

狡猾な競いで他者から手に入れた方が、早く実現するからだ。

狡猾に手に入れたものを、わがオリジナルとする厚顔さもある。

 

まず覇権者の狡猾さは群を抜く、

だが、下層に至るまで民も決して負けていない。

狡猾のワザを縦横に現し、恥の感覚は狡猾心を弱めるので敬遠される。

道学を説いた曽ての哲学者たちはもうどこにもいない。

成果は全て金銭に数えられる。

安全も安心も清潔もマナーも金銭的利益にならないから価値がない。

金銭の裏付けのない信頼は成立しない。

今や、狡猾を競う稀な社会を実現した国として、世界が知っている

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