世態迷想・・抽斗の書き溜め

虫メガネのようであり、潜望鏡のようでも・・解も掴めず、整わず、抜け道も見つからず

無理矢理に

2023-10-09 | ないまぜに駄句る

無理やりに 歩いて暇を 潰しけり

 

老いまぐれ 未来という字を

ジッと見る

 

老いる身に ”終活”煽る お節介

 

萎たる 家屋見てさえ 我が身かな

 

残日は 台風一過の 心地あり

 

抗えど 見映えは老いて 席貰い

 

風通る 枕ひとつの 昼寝かな

 

風呂あがり 夜風を浴びる 股間かな

 

陽ぞ憎し 日陰をたどりて 遠回り

 

眉薄れ 老けの中和に メガネ黒

 

競技者に 無心の拍手 白き歳

 

走りゆく 少年の勢い 羨まし

 

夏のような 秋が来てまだ 素麺

の昼

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ないまぜに駄句る

2020-02-10 | ないまぜに駄句る

 

📌

 

ジイジイと 蝉が揺さぶる 古希の日々 思い起こすな ふるさとの夢

 

秋のごご  風邪に萎えたか  われが背を  陽射しがぬくい  あすは元気さ

 

太陽の  無限の明るさ  めいっぱい  温みぞぬくい  慈愛たっぷり 

 

また歳が 嫌と言っても 76

 

同輩と あと十年は 元気かな 自問し見合う 午後のお茶

 

老いの秋  無駄にはせぬと  思う朝  無為にだらだら  悔いる夕焼け

 

わが肩に トンボ見つけて はしゃぐ孫

     

寒さをも ばねにせんとて  我が老いは  身体に負けて  撥ねるをやめる

 

老いの秋  沁みる夕焼け  抗えぬ  残るとしつき  財布幾ばく

 

浅き夢 またも尿意の お誘いか

 

老いの句に また老いの句を 重ねたり

 

さながらに 減りゆく歳を 無駄にして

 

としとれど 性感だけは 燠火かな

 

おさな子と 映った老け顔 俺かいな

 

さびしさを 陽だまりに座し やわらげる

 

なにせよと どれを問うても 答えなく

 

たわむれて また戯れて 虚しくて

 

齢暮れて 幾たびあるや 大晦日

 

風寒く 昨夜逝ったよ 同窓生

 

世捨て日や 弔いだけに スーツ着て

 

断捨離は 心の掃除と 見つけたり 明日を行く道 教えてくれる

 

白寿まで あたま元気か 傘寿なり

 

胃がん癒え ほかにも故障 あるわいな

 

ステントを 入れるや否や わが心臓

 

なんとまあ 朝立ちありて われ傘寿

 

ひぐらしが 老木不味いと 我に鳴く

 

ともがらの またひとり逝くや 黙る口 朽ちゆく樹ぞ 我ならばなん

 

📌

老いの手が 孫の手を引き サクラ路

 

卒業も 入学もある 桜空

 

老木が 若木に勝る 桜映え

 

枝先に 競い競って 咲くさくら

 

川面にも さぁ映れよと 桜枝

 

あゝ桜 満開までは 愛でられて

 

散り行けば もう忘らるる 桜かな

 

📌

世の中に 排泄物あり ガーシーうんこ 始末に困り 果ては野晒し

 

鏡の中の朝の顔 ここに自分の一生がある

 

80余年 生きた挙句の 春の空

 

春の朝 耳に溶け込む J-pop

 

春来るや 上着を替えて 身の軽さ

 

孫の手の 温み包みて 春散歩

 

幼な子の 散歩の列や 春の声

 

独り身は ご苦労さんと 独り言

 

80歳 そんなに生きた 覚えない

 

歳いって 妙に肩身が 狭くなり

 

若き日の 写真見るたび 甘悲し

 

亡き母の 写真のなかの 笑い声

 

つぶやきは 独り住まいの 迷セリフ

 

春の道 ひとり呟く 草の青

 

金なくて 暇ばかりありて 散歩あり

 

あの人も 老いの身保つ 散歩かな

 

春雨を 拭って遠い 青い空

 

📌

 

あの人に 心配りも ムダと知り

 

老いた身は 心配たっぷり 他はなく

 

あの口も 近ごろすっかり 辛味消え

 

歯医者には 全部覗かれ いじられて

 

幼な兒は よだれ口さえ 清く見え

 

ひぐらしが 元気出せよと 煽り鳴く

 

寝ぼけ顔 今日も暑そな 蝉の声

 

腐り身を 人は往生と 言い換えて

 

縁石に 隙間タンポポ なお愛し

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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