世態迷想・・抽斗の書き溜め

虫メガネのようであり、潜望鏡のようでも・・解も掴めず、整わず、抜け道も見つからず

犬の気持ち

2017-07-13 | 犬の気持ち

National geographic channel

[カリスマ ドッグトレーナー、犬の気持ち分かります。] 

Dog specialist シーザー・ミラン

以下は、TV番組を見て、理解した要点を列挙したもの。

 

犬は、今を生きている。

犬は根に持たない。恩義も感じない。自分への哀れみも察知しない。

クレバーな犬は、良い条件反射(規律)を身につけているだけ。

 

 犬が快適でいられる条件

*明快な規律を与えられている。甘やかしと自由は、悪習性の元凶。 

*犬種に沿った運動をすることが、犬の仕事でありプライドである

       (運動不足が、様々な異常行動を誘発する。)

*良い反応をしたとき、リーダーが愛情を示してくれる。 

 

 犬の望み

*飼い主の可愛い子供ではなく、あくまでも犬でいたい。

*興奮や不安の少ない、リラックスした気持ちでいたい。

*明快で穏やかなリーダーの元にいたい。 

*人間の言葉でなく、犬に通じるサインで伝えて欲しい。 

 

 犬の安心

*リーダーの平静さ、毅然とした態度は、

 犬にとって周辺に不安材料がない、リラックス情報である。

*リラックスして散歩する犬は、

 何にも執着してないから、匂いを嗅ぎ回らない、 

 リーダーの前に出ず、よそ見もしないでまっすぐ首を起こして歩く。   

 

犬の習性

*犬は安心を求めて、いつでも周りの気配を読み取っている。

*犬はブロック(縄張り設定)されたところには侵入しない。 

*学習した条件反射だけが、犬の過去であり記憶である。

 訂正されない限り、いつまでもその条件に反応する。 

*規律を学習してない犬は、本能のままに無秩序に行動する。

*恐怖や不安の気配に興奮し易く、変心する。

*行動が異常な犬は、リーダー不在、空腹、運動不足、

 不安などストレスの渦中にある。

犬は、犬社会の作法を学習しなければならない。

犬同士の伝播力は非常に強く、互いに瞬時に反応する。 

興奮している犬の群れに出会うと、興奮がすぐ伝染する。

反対に穏やかな群れの雰囲気も速やかに伝染する。 

穏やかな大勢の犬たちは、悪癖を持つ犬にとって良い教師である。

犬には、犬同士の認知の仕方、本能的な間合いの取り方、

挨拶の仕方がある。

匂いを嗅ぎあうことで穏やかな犬のつきあいが始まる。

犬の社会性は、群れや他の犬との挨拶の仕方を学習して整えられる。

犬同士では、去勢や不妊手術の有る無しが、興奮材料になる。

 

 リーダーが発して良い規律語は二通り

  • 短い命令語 (学習済みの条件)
  • ボディランゲージ(瞬間ブロック=タッチやリード使い)

*飼い主が信じているほど、人間の言葉は犬に有効ではない。

*犬の武器は、周りの気配と匂いを瞬時に感じ取る能力である。

 吠え方の違い、尻尾の位置と動き、顔の向き、頭の上げ下げ、

 耳のたたみ、足の掛け方、おしっこ、地面の匂い嗅ぎなどで、

 敏感に相手の気配を探る。

 周囲の人や他犬の気分(弱気や強気)を瞬時に自動受信し変心する。

 それが犬の自衛本能である。

*犬に通じるサインは、毅然とした気配とブロック接触である。

*タイミングのいいスキンシップやブロックだけが、

 犬に正確に通じる。

 

 犬の悪癖の原因は、100%オーナーにある。

*犬種による習性の違いを知るべし。

 何かを見つけると叫ぶ(吠える)習性の犬もいれば、

 縄張り主張の強い犬や、支配欲が強い犬種など、一様ではない。 

*犬を混乱させないために、終始規律が崩れないことが大切である。

 リーダー自身の緊張や弱気は瞬時に犬に察知され、

 規律が壊れて興奮を誘発する 

*甘やかしや間違った餌やりは、悪癖をつけ、悪ガキ犬に育てる。

*人間の激しく畳み掛ける言葉は、ただただ興奮誘発剤である。

 感情的に叱ったり、罰を与えたり、過剰に言葉を浴びせると、

 犬の信頼を失い、攻撃的興奮を助長するだけである。

*常に犬の観察を緩めず、興奮の兆候あればすぐ修正すること。

*犬社会のルールを学習していない犬は、

 他犬にただ吠えるしか知らない。

 

興奮の兆候、

吠え方の違い、尻尾の位置と動き、顔の向き、頭の上げ下げ、

耳のたたみ、足の掛け方、おしっこ、地面の匂い嗅ぎ、など

犬の心理を見逃さないこと。 

 

興奮している犬への対処 

毅然として、明確なブロックサインを出すことが大鉄則。

わずかな兆しも許さず、タイミング外さずブロックすること。

ブロックは、事態から気をそらさせ、

NGなことだと反復学習させるのに、非常に有効である。

 ブロックの方法は、首や脇腹やお尻をつつく感じで瞬間タッチ、

または、脚で行く手を塞ぐことなどで

犬の目線や関心を遮断するのが狙いである。

それだけで興奮のスィッチが切り替わって犬の執着心を制御できる。

リーダーは妥協する事なく、我慢強くブロックを続けて

犬の関心を消し去ること。

中途半端で終わると、反って犬は粘り勝ちを学習してしまう

 リードは、いつも短くかつ緩やかに持つこと。

リーダーの緊張がリードの張り具合にそのまま現れ、

犬を不安にさせ興奮を生む。

リードを縦に引くのは間違い。後ろに引くと前進反発を誘ってしまう。

リーダー側に横に引くことでブロックの効果が出る。

首輪は、首上部の方が指示の強さを伝えられる。

 

犬の興奮を誘発するきっかけ

*マイナスエネルギーを発しているリーダーは、犬を混乱させる。

 リーダーのマイナス心理とは、犬に対する同情、弱気、諦め、

 悪いタイミング、興奮、いらつき、間違った餌やり、

 中途半端なブロックなどである。人の後ずさりは、

 犬に最も判りやすい人の弱気信号である。

 犬は序列の混乱を察知すると、リーダーの地位奪取に向かって興奮する。

 

犬の悪行にどう対処するのか

*犬は今を生きているから、新しい条件付けに良く反応する。

 犬が執着している対象への目線、向きから強制的に気をそらすこと。 

 ボールを転がしてもいい。

 執着回路のリセットを確信するまで、繰り返しの安心馴らしを

 我慢強く反復学習させること。

 リーダーの指示からそれたら、瞬時にブロックして正すこと。

*首を掴むような(噛む)仕草は、親犬の言葉だから、最強規律語である。

 或は横に寝かせ押さえて、興奮が消えるまで立たせない。

*悪いリーダーは、愛情表現の方法とタイミングが間違っている。

 犬が落ち着いた態度になってから、次の行動を促すこと。

 犬へのスキンシップ(OKの信号)は、犬がリラックスしている時だけに限る。 

*異常さがヒドい場合は、ショックカラーやラケットブロックなどが

 有効である。

 或は、首を手で噛んで、横に寝かしつける。

 そのまま犬が静かになるまで待つ。

 首を掴む方法は、母犬が首を噛んで制止する習性であり、

 すべての犬種に通じる犬語である。

 これも中途半端に止めないことが大事。

*厳しいブロックに対して、

 犬にはどう反応したらいいのか迷う時間があるので、

 それを踏まえて、繰り返し制止、我慢強く誘導することが必要。

 *犬とは、神経戦である。

 中途半端は犬に意思が伝わらないで終わる。

   母犬になったつもりで、降伏するまで躾を徹底する。

 そのことで犬の反応回路が切り替わる。

 

追記

人は判断するけど、犬は反応するだけ

オーナーの気配や心理がまるで鏡に映したように、共有する。

弱ければ自分がリーダになろうとするし、

強過ぎると警戒して信頼を失い、攻撃的な反応をする。

要は、毅然としていて穏やかなことが一番犬に安心を与える。

 オーナーは、犬にボディランゲージで伝えること。

 自然界では「弱みにつけ込む」ことは、むしろ本能、

なぜならそれがサバイバルの条件だから。

 同情するな、後ろへ下がるな。

同情しなくても犬は傷つかない。甘やかしを愛情とも思わない。

ただ、物事をはっきりさせれば、本能が不安定にならないだけ。

 犬の悪癖をリハビリするには、我慢比べとくりかえして、

犬に諦めさせる=攻撃心をなくす。

 

📌

「犬の気持ち分かります」は、対象が犬でなくても・・・、

動物全部に当てはまりそうだし、

人との間合いに置き換えても、社会の様々な場面に置き換えても、

示唆に富んだ手引きに思えてくる・・。

 

 

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