明日のカープ

広島東洋カープの昨日・今日・明日を見つめます

復活なるか?福井優也

2014-07-27 22:23:33 | 2014年
7月27日(日) マツダ
広島 6 - 1 阪神
○福井(1勝1敗)


 開幕直後に大瀬良、九里のルーキーコンビは未知数なので長いシーズンの中で必ず福井や戸田の力が必要な時が来ると記したが今がまさにその時。先発陣が長いイニングもたず中継ぎに負担がかかっている。今シーズン2試合目の登板である意味背水の陣で挑む福井は試合を作ることはもちろん、炎天下の2軍で培った体力で中継ぎ陣の負担軽減にも貢献したい。


 その立ち上がり。その期待を裏切るかのように2本の長打で6球で先制を許す。さらに1死1、3塁のピンチを招くがここでマートンをダブルプレイに打ち取り最少失点で切り抜ける。
 打線は2回に援護。キラ、田中、木村がいずれもライト前ヒットで満塁にすると会沢が押し出しの死球でまず同点。2死になってチャンスが潰れかけたかに見えたが菊池がライト前ヒットで2者生還、さらに本塁への送球が逸れている間に1塁ランナーまで帰ってこの回4得点で逆転。

 中盤5、6回にも1点ずつ取り阪神を突き放す。こうなると注目は福井のピッチング。2回こそ3者凡退に抑えるがそれ以降は毎回ランナーを許すが要所を締めて2回以降無失点。8回裏には打席に立ち9回のマウンドが約束されると最終回も1人走者を許すが124球目をピッチャーゴロに打ち取り完投勝利。


 福井は9安打を許し、2つの死球を含み四死球は4。それでもランナーを返したのは初回のみ。そもそも福井に「ストライクを投げろ!」は無理難題。これまでそれが福井の投球の手かせ足かせとなっていた。福井には「四球を出しても良いから腕を振れ」が最も効果的な指導法なはず。今日も2つの死球以外にも荒れ球でバッターを仰け反らす球が何球かあったがそれがかえってバッターを踏み込ませない投球に繋がった。もともと球威はあるのでそのピッチングができればスマートなピッチングは無理にしても、試合は今日のようにつくれるはず。
 投手は10人いれば10人とも技術も性格が違う。であれば指導法も一律でなく10通りが必要。首脳陣も今日の福井のピッチングを見れば今後どう育てていくかそれがわかったはず。
 また福井も先日の戸田同様にこれで「次」の挑戦権は得たので、とにかく次回登板が大事。掴みかけたチャンスをもう手放さずこのまま1軍に残ってほしい。
 福井は約2年ぶりの勝利。3年ぶりの「完投勝利」。


46勝40敗1分