25日に行われたドラフト会議。カープの指名は以下の通り。
1巡目指名 大瀬良 大地(22) 投手 九州共立大学
2巡目指名 九里 亜蓮(22) 投手 亜細亜大学
3巡目指名 田中 広輔(24) 内野手 JR東日本
4巡目指名 西原 圭大(25) 投手 ニチダイ
5巡目指名 中村 祐太(18) 投手 関東一高
正直言ってカープが大瀬良で勝負してくるとは思わなかった。お得意の「競合を避けて、一本釣り」で勝負してくるかと思いきや、強気の指名はヤクルト、阪神との3球団競合。そして、過去の抽選で惨敗しまくった野村監督はくじ引きを辞退。担当スカウトの田村恵スカウトがくじを引き、見事に射止めた。
毎年、カープに指名された選手は正直どういう気持ちなのかと、心配にもなるが大瀬良のコメントに「まだ大したことない頃から、目をかけてもらっていたので…」とあるようにまんざらでもなさそう。13日のCSはマツダスタジアムのパブリックビューイングにも来ていたとか。
なにはともあれ、選手としては大した活躍をみせなかった田村スカウトの大ファインプレイといってもいい。
その大瀬良は長崎日大出身。高校3年の夏の大会では春の選抜を制した今村要する清峰高校と対戦し、見事に春の覇者を打ち破り甲子園切符を手に入れた。当然互いにライバル心はあるだろう。大瀬良の加入で今村も刺激を受ければ良いが…。
大瀬良1位に喜んでいたが、そればかりか2位に九里の指名にも成功。個人的には大瀬良よりも九里の方が上と評価していたので、ダブルで嬉しい。気迫を前面に出すカープではあまりいないタイプの投手なので、こちらも注目だ。
ところでカープの背番号について考えてみる。8と3は永久欠番ということで、この2人はカープの弱小期から黄金時代を築き上げた功労者であり、数々の記録を打ち立てているので、当然と言えば当然。
なんとなく、「名球会=永久欠番」のような雰囲気があるがそれではいけない。北別府が引退し、永川が20を受け継ぐまで数年を要した。昨年は野村の7を7年ぶりに堂林が受け継いだ。しかし、未だに緒方の9は空きのまま、さらには今年引退の前田の1も球団預かりというよくわからないシステムがある。ついでに言うと、帰ってくるか、来ないのかわからない黒田の15も6年間空きっぱなし。
選手にとってやはり背番号一桁は憧れであるはずだけど0を含めて10ある一桁の内、4つも空きがあるのは異常だ。はっきり言って、緒方や前田、黒田以上の選手がそう簡単に出てくるとは考えにくい。確かに歴史ある背番号なのでそれなりの選手にという思いがわからなくもないが、今戦っているの現在いる現役選手たちだ。であれば、一桁の番号を与え、選手の発奮材料にしてほしい。簡単に言うと、それで結果でない選手だったら、その時に再び変えればいいこと。
「背番号に見合う選手」を待っていたら、いつまでも空番だ。誰かに与え、その選手が新しい歴史を作れば良い。
この権利はいったい誰が持っているのか?球団なのか、例えば緒方や前田なのか…。
そこで今思うのは1は丸、9は菊池、15は大瀬良で良い気がする。ついでに言うとキラを13からもっと大きな番号に変えて、九里を13。少なくとも武内の12よりは活躍しそうだが。
過去には3球団が競合して獲得した河内が大野の後の24を背負った。同じように3球団が競合した大瀬良なら15を与えても誰も文句は言わないし、その資格は充分ある。そもそも黒田をいつまで待つつもりか?もちろん帰って来てくれればこれ以上ない喜びだが、彼もすでに38歳、他の大リーグ戻りがそうであるように、例え戻ってきたとしても(まず戻らないと思うが)どれだけ活躍するかは未知数だし、それにこの先10年活躍が続くはずはない。黒田は大リーグで選手生命を終えるのが一番だと考えている。
戻ってきたらそれはその時に考えれば良い。別に他の誰かに15を渡したからと言って義理人情を引き裂く出来事とは思えないし、黒田がいない間にも選手は次から次から入団してきているので、現実を考えた方が良い。
丸や菊池も緒方、前田と比べると足元にも及ばないのはわかるが、その背番号を与えて期待度の表れとすれば、本人たちにも責任感が生まれ、もう一皮剥ける気がする。野村ですら7年待ったのだから、前田の1がすぐすぐ誰かに渡されるとは思わないが、そうであれば丸に9を与えても良い気はする。実績ではまだまだだが、今年の起用法を見ればそのくらいの期待をかけても良い気がする。