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今朝は、昨日の続きのうつ病の治療法「マインドフルネス」についての記事を転載してみます。
~以下、8月21日読売新聞朝刊より抜粋~
医療ルネサンス
マインドフルネス②
嫌 な 感 情 を 受 け 入 れ る |
新宿区にある「高田馬場 和漢とこころの診療所」の心理カウンセラー、藤田貴士さんにまず指示されたのは、自宅で毎日、「3分間呼吸空間法」という練習を行うことだ。
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姿勢を正して椅子に腰かける。
- 最初の1分で、
- 思考や感情、体の緊張などに注意を向け、観察する。嫌な感情があっても否定せず、「今ここにあるもの」として受け止めるのがポイントだ。
- 次の1分では
- 呼吸に意識を集中
- 最後の1分では、
- 呼吸を意識しつつ身体全体の感覚に注意を向ける。
藤田さんは「たとえつらい感情でも、逃げずに観察すると、やがてそれは自然に薄らいでいく。嵐の中にいる自分を、もう一人の自分が静かに見つめている感じです。この訓練を続けることで、マイナス思考の連鎖を断ち切ることができるのです」と説明する。
A子さんは、この呼吸法を毎日数回繰り返すとともに、日々の出来事をノートに記録した。「その時の体の細部の感覚、感情や思考」「今考えていること」も書く認知行動療法とは異なり、「別の見方や考え方」は探さない。
「考え方を修正する練習は、実は難しくて大変でした。マインドフルネスは、今の状態をそのまま受け入れるだけなので、楽に続けられます」とA子さん。
こうした訓練を続けるうちに、嫌な感情が湧いてもそれを受け入れ、家事を少しずつこなせるようになった。不安な気持ちに襲われても、それを観察し、抱えたまま、娘の幼稚園の参観日に出かけた。成功体験が自信につながり、出来ることがどんどん増えていった。
抗うつ薬や睡眠薬など8種類飲んでいた薬は、今では1種類だけ。「今は楽しいことがすごく増えた。自分でもこの変化に驚いています」とほほ笑む。
英国や米国でマインドフルネスの研修を受け、藤田さんを指導した早稲田大文学学術院教授(心理学)の越川房子さんはこう語る。
「誰でも、ストレスや不安、うつ的な気分を完全になくすことはできません。でも、『それらがあっても大丈夫な自分』を養えればそれでいいのです」
シンポジウム マインドフルネス・ストレス低減法の開発者であるジョン・カバットジン博士が来日し、11月13日午後1時、東京都千代田区の日本教育会館でシンポジウムが開かれる。
詳しくはホームぺージ(http://mindfulness-forum.com)