松風Ⅱ

茅ケ崎の風日記Part2

神奈川新聞 【言葉の四季】より

2019-04-01 19:13:11 | 無題
4月1日朝



わたぬき
四月一日は年度収めで新学期が始まる節目の日
ところで「四月一日」と書いて何と読むのかご存知ですか
実は「わたぬき」と読むそうです
この日以降は綿入れを着なくなることに由来しています
また陰暦の四月一日を袷を着る習慣があったことからとも言います
「四月一日」と書く名字もあり「わたぬき」「つぼみ」などと
読ませています
ちなみに「六月一日」と書いて「くさか」
十二月一日を「しわす」と読む名字もあります





清ら
四月二十日ごろは二十四節季の「穀雨」にあたります
穀雨とは百穀を潤す春雨のこと
穀雨あたりにそぼ降る雨は、ひと滴ひと滴が
春の気を清めるかのようです
「清ら」は清浄の意味で使われますが本来は
高貴で美しいという意味を持ちます
「清らを尽す」とは華美を極めて贅沢を尽くすこと
春雨にしっとりと色付いた草花は誇らしげに
「清ら」な姿を見せつけます
秋の雨が寂しさを漂わせるのに対して
春の雨は万物に優しい潤いを与えてくれます