毎日飛び込んでくるナノテクノロジーニュースの中から、まとめやすいものを選んで紹介しているうちに、日本関連ニュースがいくつか貯まってしまった。まとめて紹介しておこう。
会社関係では、アメリカの旭硝子、AGC America社が、200万ドルをRolith社に投資したと報じられている。旭硝子はガラスのコーティングに優れた技術を持っているが(10/3参照)、Rolith社の持つナノコーティング(1/10参照)技術の導入を目指しているようだ。
フォートニックチップ(4/3参照)について説明した直後に、nature誌のニュースに東京大学の研究グループがシリコンとIII-V半導体との間に良好な接触を得たと報じられていた。
物質・材料研究機構の研究グループは、高温超伝導体のナノワイヤーの作成に成功したと報じられている。超伝導体とは、低温で電気抵抗が0になる導体である。金属超伝導体は古くから知られていたが、1980年代にある種のセラミックスがより高温で超伝導を示すことが明らかにされた。このような物質が高温超伝導体と呼ばれているが、非常にもろくナノワイヤーを作成することが困難だった。
http://www.nanowerk.com/news/newsid=24835.php?utm_source=feedburner&utm_medium=email&utm_campaign=Feed%3A+nanowerk%2FagWB+%28Nanowerk+Nanotechnology+News%29#.T35PwaKDUMI.google
産業技術総合研究所の研究グループは、2017年頃までに開発が予定されている14nm素子の3次元トランジスタ(12/14参照)の電流が変化しやすい理由を明らかにしたと報じられている。シリコンチップの素子数を増加するうえで貴重な研究成果であるという。
http://www.nanowerk.com/news/newsid=24552.php?utm_source=feedburner&utm_medium=email&utm_campaign=Feed%3A+nanowerk%2FagWB+%28Nanowerk+Nanotechnology+News%29
東京大学とシャープの共同研究グループは、量子ドット型太陽光発電デバイス(10/6参照)で18.7%という最高効率を得たと報じている。それ以前の最高効率はロシアの研究グループが出した18.3%であった。
http://www.nanowerk.com/news/newsid=24614.php?utm_source=feedburner&utm_medium=email&utm_campaign=Feed%3A+nanowerk%2FagWB+%28Nanowerk+Nanotechnology+News%29#.T2Pvm9dHwZo.google
また、Toray社は、指紋がつかないタッチスクリーンを開発したと報じられている。
http://tabtimes.com/news/ittech-manufacturers/2012/03/06/japanese-researchers-develop-fingerprint-free-tablet
最新の画像[もっと見る]
- 海水の淡水化 I 10年前
- 持続可能な開発と ナノテクノロジー 10年前
- 再び"透明マント" 12年前
- 原子炉専門家よ 反省・奮起を: 日本の原子力産業が衰退する 12年前
- Janusナノ粒子の効用:光触媒作用の効率化 12年前
- 太陽光発電その後 12年前
- 新しいタイプのナノモーター 12年前
- 北大グループが次世代トランジスタへの第一歩を 12年前
- 電流測定の画期的進歩: 電子1個ずつの測定が可能に 12年前
- 大容量電気エネルギーストレージへの新しい道 12年前
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます