ナノテクノロジーニュース

ナノテクノロジーは日進月歩である。その全貌がわかるよう、日々飛びこんでくるニュースを中心に説明する。

量子ドットは医療にも

2012-04-10 | 報道/ニュース

半導体ナノ粒子は量子ドットと呼ばれている。紫外線やエックス線を当てると光を発するが、その波長がナノ粒子の大きさによって異なる。このような特徴を生かして、ディスプレイやLEDへの応用が考えられている。また、粒子サイズが小さくなるほど光エネルギーを電気エネルギーに変換する効率が増加する。このことを利用して、太陽光発電の効率上昇に利用されようとしている。以下、これまで述べた量子ドットに関する記事をまとめておく。

                     

最近、医療への応用の道が開けそうだというニュースがあったので報告しておく。ワシントン大学の研究グループは、脳の中の神経細胞を量子ドットが発する光で刺激されることを明らかにした。神経細胞をオンにしたりオフにしたりして信号が伝わるかどうかを確かめることは、脳内の欠陥を調べるのに、ひいてはパーキンソンやアルツハイマーなどの治療に役立つ。これまで、神経細胞の刺激に電気信号が使われていたが、この手法は副作用が強い。光によるやわらかい刺激が望まれていて、光を発するたんぱく質を利用した刺激実験が試みられていた。
http://www.nanowerk.com/news/newsid=24215.php?utm_source=feedburner&utm_medium=email&utm_campaign=Feed%3A+nanowerk%2FagWB+%28Nanowerk+Nanotechnology+News%29#.TzMn_cvMcLE.google

今回の実験は量子ドット膜上に培養された細胞について行われた。次の段階では、動物の体内に量子ドットを注入することであるが、それにはターゲットを選択出来るよう量子ドットをコートすることや毒性に配慮することなどいくつかの問題があるという。

ホプキンス大学の研究グループは、量子ドットにコーティングを施すことによって、癌細胞に1個の量子ドットが付着するように出来ることを示した。これによって、腫瘍の大きさの定量的な評価が可能になるという。
http://www.nanowerk.com/news/newsid=24839.php?utm_source=feedburner&utm_medium=email&utm_campaign=Feed%3A+nanowerk%2FagWB+%28Nanowerk+Nanotechnology+News%29#.T3-XOZSztHc.google


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