先日、名古屋で行われた大手組合のセミナーに参加。
柴原一税理士による分かりやすい税制改正の講義と、
テレビCM等で注目を集めるライフネット生命、
代表取締役出口治明氏による経済のお話。
それぞれ90分、105分の持ち時間が短く感じられるほど、
興味深く、充実した内容のセミナーでした。
その中で特に話題の中心だったのが、昨年末の
税制改正作業で決定した相続税の増税について。
国会で関連法案が通ると4月以降に亡くなった人は、
改正後の相続税制度が適用される。
ポイントとなるのは、相続税基礎控除の引き下げ。
現 行
5000万円+(1000万円×相続人の数)
↓
4月以降
3000万円+(600万円×相続人の数)
これにより相続税対象者が激増するともいわれている。
その他、法案が通るかどうかは未定ですが、
死亡保険金の非課税枠の縮小、
同じく退職金の非課税枠縮小等…
資産家ではなくても、お住まいの住宅地の面積が
過大、あるいは評価額が高い地域であったり、
住宅地+他の不動産や金融資産等をお持ちの方や、
特に配偶者がなかったり、相続人が少数の場合は、
現行、相続対象者ではなかった方が、4月以降は
相続対象者になる可能性が高くなります。
そこで柴原氏からの提言として、生前贈与の活用。
シンプルですが、やはり相続税対策の基本。
ちなみに改正後の贈与税は総体的に減少します。
この法案に見え隠れするのは…
相続税は厳しく引き締め、贈与税を少々緩めて、
親の生前に子に財産を贈与をさせ、
お金を流動(使わせる)させる国の魂胆かも??
それでも相続税対策にはなりそうなので、
数字を上げて氏があげた具体的な一例を。
1・例えば改正後(4月以降)、親から子に
1000万円を贈与する場合。
贈与税額177万円
2.これでは税額が大きいので2年に渡って、
500万円ずつ計1000万円を贈与。
(例えば12月と翌年の1月など)
これで1年48.5万円、合計97万円
これだけで80万円の減額。
~ここでもう少し。
今度は贈与を受ける人数を増やしてみる。
3.家族4人(例:贈与者からみて子、嫁、孫2人)
1人250万円ずつ計1000万円を贈与。
これで贈与税1人14万円、合計56万円
さらに下がりましたが、もう少し。
4.家族4人(例:贈与者からみて子、嫁、孫2人)
1人125万円ずつを2年に渡って、
計1000万円を贈与。
これで贈与税は1人各年1.5万円
2年の合計はわずか12万円になります。
頭の体操のようですが、相続人同士の関係が
平穏であれば、一考されるのもいいかも。
詳しくは(心配のある方は)お近くの税務署まで。
まあ、たいした資産などない私には、
ほとんど影響はありませんが…
不動産業者にとっても重要ですよね
応援チャチャチャ!
不動産業者にとってはビジネスチャンスかも?